クラシックCD聴き比べ ~ Classic CD Memos ~

クラシック音楽のCDを中心に演奏者への敬意を込めて、つたないメモを書いています。

メンデルスゾーン 交響曲第3番 ドホナーニ(76)

2014.07.08 (Tue)
メンデルドホナーニ34
ドホナーニ/ウィーンフィル(76、DECCA)は引き締まった美音。
美しさと逞しさを兼ね備えた名盤。何も注文がなければ一番お薦めできる。
ひたすら曇好き、おセンチマニア、過激派、流麗命などの強い嗜好がなければ
この盤は正しい選択。退屈でないテンポ、メリハリある表現、いい音のオケ、明解な録音。
指揮者には色気がないがその分オケの音色が補う。いい組み合わせだ。

録音は懐かしい今はなきソフィエンザール。
この会場らしい押しの強い明解な音が聴こえる。

第1楽章冒頭から自然体で爽やかに流れていく。ウィーンフィルの音が今と違い
少しセピア色が滲む。洗練されすぎない木質感のある音。
確かにこの時期のカラヤン/ベルリンはこれを聴くと化粧っぽく聴こえる。
木管も懐かしい。8:38からウィーンのチェロが朗々と歌うが
その筋肉質ながら切ない音は素晴らしい。素朴な力感にも不足しない。

第2楽章はドホナーニらしくアクセントをしっかり刻みティンパニは粒立つ。

第3楽章も背筋の伸びた清く正しい音楽。

終楽章も正々堂々。
そこにウィーンの音が魅力を添える。
へしゃげたオーボエの音など、このころまでではないか。
全編通して持って回ったようなところはなく素直な力が横溢している。

13:25  4:30  9:23  9:26   計 36:44
演奏  A+   録音 90点

コメント

ルーチンワーク?
永年に渡り、クラシック音楽を聴いてきましたので、ひとつ私も仲間に入れて貰えませんでしょうか?宜しくお願いいたします。
「スコットランド」は私の大好きな曲の一つです。メンデルスゾーンは裕福な家庭に生まれ、屈託のない曲を作ってきましたので、日本のお偉い評論家からは高評価が得られませんが、私はそうは思いません。どんな境遇であれ、健康状態であれ、作曲されたもので評価すべきです。そう思います。
ところで、このドホナーニの演奏ですが、素晴らしい録音なのに、こちらに訴えかけてくるものがありません。それは恐らく、ショルティやレヴァインなどにも言えるかも知れません。録音はそれほどでなくとも、クレンペラーやマークに感動するのは、この曲に対する指揮者の、愛情が感じられるからではないでしょうか?ドホナーニ、ショルティ、レヴァインなどはルーチンワークで録音をこなした、そうとしか思えません。まあ、そういう録音は巷に溢れていますがね。
確かに「マークのスコットランド」と言われるような演奏が一つでもあるということは、偉大なことですし、そう言われるように、他の指揮者も頑張っているのでしょうね?
クレモナさん
昔は「大作曲家=偉大な精神の持ち主」というような
教えがあったように思いますが
仰る通りその作品を聴いて我々が感じればよい
というご意見に同感です。
更に、私のこのブログはCDを聴いての感想ですので
録音も含めた聴こえてきた音で書いております。
従って、録音特性によって印象が左右されてしまいます。
しかし、昔の録音でも演奏の持つ気概が強いと
音の悪さを乗り越えてくることが多々あるのが
おもしろいところです。

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