クラシックCD聴き比べ ~ Classic CD Memos ~

クラシック音楽のCDを中心に演奏者への敬意を込めて、つたないメモを書いています。

ニールセン 交響曲第1番 ヴァンスカ(2000)

2014.06.30 (Mon)
ニールセンヴァンスカ16
ヴァンスカ/BBCスコティッシュ交響楽団(2000、BIS)はマイルドすぎないか。
力を抜いてソフトに仕上げる。老成して後年から若き日を振り返るというほどの
ノスタルジーもない。この作品をこの演奏で最初に聞くと退屈と思ってしまうだろう。
作曲者34歳1892年の作品だが、作品自身に語らせるには少し無理があるかもしれない。
そうした時には演奏者の助けによって輝くことがあるのだ。

録音はグラスゴーのシティホールでのセッション。
ヴェールのかかったソフトタッチのマス録音。風呂場音場気味。
この曲にはより爽快な音が求められるが残念。BISにしては珍しい不出来。

第1楽章おっとりしたテンポと角の丸い録音により期待していた出だしの溌剌さがない。
この演奏の方針がそうした元気さより柔らかな春の日を感じさせる
抒情に寄っていることがすぐ分かる。アクセントは弱く丁寧さが目立つ。

第2楽章は前楽章以上にまろやか。
テンポは遅くのどかだが、プレヴィン盤のようなハッとするトキメキに欠ける。

第3楽章のテンポは遅くなくさっぱりした表情。
ここまで柔和にやったのならここでも抒情性を前面に出せばいいのに
そうはしない。なにかちぐはぐ。

終楽章も録音にメリハリがないことが大きなマイナス。
演奏も疾走感を持っていない。テンポが一途でなく不要な変動を見せる。
終結手前でぐっとテンポを落とし、いきなり加速してたたみかけて終わる、
・・・よくわからない。
シベリウスで抒情性を極めて見せたがここでは迷ったまま演奏しているように見える。

9:37  8:11  8:16  9:18   計 35:22
演奏  B   録音 86点

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