クラシックCD聴き比べ ~ Classic CD Memos ~

クラシック音楽のCDを中心に演奏者への敬意を込めて、つたないメモを書いています。

メンデルスゾーン 交響曲第3番 ファイ(09)

2014.06.18 (Wed)
メンデルフェイ3
ファイ/ハイデルベルグ交響楽団(09、Hanssler)は目から鱗。
聴くたびに良くなる。
ピリオド奏法による演奏だが、ノリントンのものなどに比べると痩せて目つきが鋭い。
響きは骨がギシギシ当たる様な面も。とはいえ、ハチャメチャな爆演の類ではなく、
説得力を持つ演奏。最初は違和感があるが、この曲はひょっとしてこのような曲
だったのではないか、とも思ってくる。
メンデルスゾーンの演奏も今後大転換してしまうかもしれない。

録音はオッペンハイム・ルドルフ・ヴィルドホールでのセッション。
直接音が多く分離も明快。適度な響きもあるためデットではなく鮮烈。

第1楽章冒頭から古楽器奏法特有のむき出しの棒状の音。
主部に入り力感を増すとささくれ立ったような激しい音がぶつかりあう。
この部分に、昔ながらの馥郁たるロマンの香りを求めると裏切られるので
その点は注意。ただし、颯爽とした活力はいい。
提示部の反復はある。
演奏時間は音を比較的短く切るために短いが猛烈な速さという感じではない。
全般的に音符の数が多いとより速く、そうでないところは遅く、という傾向。
少人数なので従来は気付かなかったような副次的パートが
浮かびあがったりする(ex10分以降のチェロの切々とした歌!)。

第2楽章はかなり激しい。音の刻みが機関銃のようで金管が強固。
ティンパニも活躍で面白い。

第3楽章は鄙びた音が功を奏す。うらぶれた廃墟的なわびしさを感じさせる。

終楽章はキレがいい。沸き立つリズム。
これを聴くと「戦闘的アレグロ」と作曲者が呼んだ事が納得される。
最後はうきうき元気よくパンチがある。
聴き終ったあとこんなに晴れやかな曲だったのか、と思ってしまう。

なお、この盤は併録として弦楽交響曲第11番が入っていて(36分)
その第2楽章のスケルツォなどの爆発音を聴くとまるで
フィリップ・ラモーの舞踏曲のように聴こえる。
メンデルスゾーンを再発見させてくれる盤である。

14:13  4:24  8:51  8:33  計 36:01
演奏  新S   録音 92点

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