クラシックCD聴き比べ ~ Classic CD Memos ~

クラシック音楽のCDを中心に演奏者への敬意を込めて、つたないメモを書いています。

ベルリオーズ 幻想交響曲 クリヴィヌ(93)

2014.03.12 (Wed)
幻想クリヴィヌ
クリヴィヌ/国立リヨン管弦楽団(93、DENON)はよい。
全く知らなかったこの演奏、期待していなかった。
録音も演奏も規範的。テンポは中庸、表現は素直。
はっきり言って特色がないのが特色かもしれない。
しかし同じフランス勢ではプラッソン盤を更に高度に純化させたよう。
さすがリヨンはフランス第二の都市圏。トゥールーズより上手。
ここのオケは録音は多くないが実力はある。お洒落で雑踏のあるパリとは違う
金融とグルメの街を反映したような率直ながら穏やかさのある演奏。
人によっては面白くないという感想が出ても全く不思議でない。
しかし私にはなぜかこの自然に呼吸する演奏が心地よかった。

録音はリヨンのサル・アルベール・トーマスでのセッション録音。
真面目なマス録音で音はクリア。デンオン(デノン)らしい。EMIより上。
響きは多い方ではない。

第1楽章は妙にロマンティックにもよらず端正で清冽。
スコアを忠実に鳴らしている。全く過不足がない。
癖がないので安心して聴いていられる。
いろんな演奏を聴いているとこのような小細工のない演奏はかえって新鮮。

第2楽章の冒頭の綺麗なハープは指定通り左右配置されしっかり聞える。
ワルツもとても品がいい。

第3楽章もとても丁寧かつ素直。弱音部の表情に癒される。

第4楽章は堂々としたリアルな音。明るく、でも能天気にならない。
ここでも勢いに任せないしっかりとした息遣いを聴く。

終楽章も明快だが定規で測ったような演奏ではない。ロマンの香りも湛える。
フォルテは叩きつけるような無粋なものでなく最後にわずかに力を抜く。
鐘は大きく響かない小ぶりで出しゃばらない。
前半は一歩一歩呼吸しながら前に進む。どちらかというとおっとり。
しかし、怒りの日が終わりロンドに入ると力感が強まりテンポが上がる。

14:58  6:18  16:28  6:40  9:57   計 54:21
演奏  標A+   録音 91点

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