クラシックCD聴き比べ ~ Classic CD Memos ~

クラシック音楽のCDを中心に演奏者への敬意を込めて、つたないメモを書いています。

ベルリオーズ 幻想交響曲 バルビローリ(59)

2014.02.13 (Thu)
幻想バルビローリ
バルビローリ/ハレ管弦楽団(59、Pye)は懐かしく癒されそして破壊。
演奏は全く情動的でロマンティックでおセンチ。
最近の精緻な演奏ばかり聴いた耳からすると、素人オケのような雰囲気すらするが、
胸をキュンとさせるような切ない表情と爆発を持つ。不思議な魅力。

録音はマンチェスターの自由貿易ホールでのセッション。
パイ原盤でEMIノリマスターCDを聴取。パイ録音は鮮明なのだがヒスも盛大。
ただ通奏のノイズは慣れてしまえばスクラッチノイズなどよりまし。

第1楽章から自然にダンスするような躍動感がある。
この自在な音楽はバルビローリの持ち味だが、手兵ハレといえども完全にそろえることは困難。
それでもなんかいいのだ。生身の人間が音楽しているとはこういうことなのではないか。
感情が盛り上がり鎮まる後半ではどんどん弦が雄弁になる。
ポルタメントがいい雰囲気だし、低弦がグイッと唸る。ラッパも元気。

第2楽章も面目躍如。ワルツでの強引なしゃくりあげやポルタメント。
決して洗練された表現ではないが手兵と好きなように音楽を作る喜びを感じさせる。

第3楽章も心の震えが伝わる。決して音楽が退屈にならないところが素晴らしい。
終結の雷鳴は恐ろしいほどの音響。録音の限界を超えている。

第4楽章はそれなりににぎやか。リピートなしに豪快に突っ込んでくる。
容赦なくド派手に鳴らされるシンバルが耳をつんざく。

終楽章もまたバルビローリ。変わったことをやろうとする意志は皆無。
ここぞという時のブラス群の咆哮は凄い。
はっきり言って実力以上のパワーを絞り出すため騒音状態。それがカオス的で面白い。
そして鐘。チュープラベル+ピアノ+銅鑼が鳴っているようだ。
確かにピアノによる補強は認められている。
しかしこの楽章のエナジー放出は凄い。
血管が破裂しそうな強奏はロジェストヴェンスキー盤に匹敵する豪快さだ。

13:47  6:19  16:28  4:49  10:17   計 51:40
演奏  懐A   録音 84点

コメント


管理者のみに表示

トラックバック