クラシックCD聴き比べ ~ Classic CD Memos ~

クラシック音楽のCDを中心に演奏者への敬意を込めて、つたないメモを書いています。

ベルリオーズ 幻想交響曲 カラヤン(74)

2014.02.09 (Sun)
幻想カラヤン74
カラヤン/ベルリンフィル(74、DG)は美麗と剛直。
カラヤンに非常にあった曲で何度も取り上げている。
小手先の演出はせずオケの能力を全開にさせ、後半は剛毅さで押し切る。

録音はフィルハーモニーでのアナログセッション。アナログだからヒスは残り
第1楽章13:22のように編集あともわかるが、総じてこの時代の優秀録音。
フィルハーモニーで録音すると響きが大きすぎて肥大化した音になることがあるが
これは良い。

第1楽章はゆっくり夢見るように入る。
シルキーでひんやりした空気感の中で夢に入る。レガートを効かせた弦が本当に美しい。
フレーズ毎に呼吸するように進む。
情熱の部分に入ると当然速度が上がりダイナミックなのだが美しさを
全く崩さないところがこのコンビだ。テンポは自然な感じで伸縮する。
時折聞えるフルートはゴールウェイだろうか、鮮烈な音。

第2楽章も整然と美しい。妙な表情はなく素直に愛らしい音楽を振りまく。
弦の掛け合いが左右からいい感じで聴こえてくる。
ここまで完璧やられると降参。

第3楽章はまたもやゴールウェイのフルートが浮かび上がる。
ケンペ盤のニコレなどより華やかさがある感じ。そのほかの木管も何とも言えない。
全般は密やかな非常な弱音が駆使される。
響きの綺麗さも手伝い意識がとびそうである。

第4楽章は低重心かつ硬いバチで左右から明確な音を出すティンパニが
カラヤン好み。楽器のバランスは巧みで金管だけが飛び出すのではなく
弦がいい音を出すのは流石にベルリン。

終楽章は粘性を帯びた始まり。オペラ的な積極的な演出。
さてこの録音で一番問題なのは鐘。明らかにどこかの鐘の音をひっつけたのだが、
そもそもこの鐘の音が濁りがありかつ波打つ人工的なエコーがかかった不思議な音。
これは相当変だと思うのだが誰も文句を言わなかったのだろうか?
これを除けば、スコアに記載されたさまざまな効果をじっくり聴かせてくれる。
よってこの楽章の演奏時間は長めだが多彩な音の連続に楽しめる。
ドスの効いた横綱があたりを掃う感じがする。
終結はティンパニが音楽を先導してずっしり痛快。

14:21  6:13  16:40  4:32  10:46   計 52:32
演奏  A+   録音 91点

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