クラシックCD聴き比べ ~ Classic CD Memos ~

クラシック音楽のCDを中心に演奏者への敬意を込めて、つたないメモを書いています。

ベルリオーズ 幻想交響曲 デイヴィス(2000)

2013.12.29 (Sun)
幻想デイヴィス2000
デイヴィス/ロンドン交響楽団(2000、LSO)は真剣勝負。
1音たりとも忽せにしない気迫を持つ。長年ベルリオーズを演奏してきたものの
プライドをかけたような演奏。よって聴く側もちょっと覚悟がいる。

録音はバービカンセンターでのライブで、例によってデッドな音場で至近距離なので
響きの美しさより筋肉質な音が捉えられている。好みを分かつ音。
ことの本質をえぐりだそうとするこの録音は演奏方針とあっているのかもしれない。
しかしエコーのないカラオケのように誤魔化しが効かないオケ泣かせの録音でもある。

第1楽章冒頭から濃厚な表情を持つ。うわべの綺麗さよりも内奥に踏み込むような音。
情熱の部分に入ってから、渦巻きうねる様な情動が表出される。
テンポも振幅する。それでいて踏み外す感じがないのはこの指揮者のプロ意識。

第2楽章ワルツも外形的なものでなく心の中で想像している感じ。
美しくはなくひきつる感触を持つ。一生懸命ワルツらしさを出しているような。
コリン・デイヴィスの歌うような唸り声が入っていることもうなされ感を増長する。

第3楽章のコールアングレとオーボエの掛け合いは遠近感が見事に出ている。
どこで吹いているのだろう。ライブだが客席ノイズが全く聞えないので
ここはゲネプロか何かを使っているのかも。
じっくり時間をかける。各フレーズを丁寧に念入りに仕上げる。
手抜きが全くなく、ある意味こちらが疲れるほどだ。
上辺だけでは行くまいぞ、という執念を感じる。

第4楽章は重厚で押しが強い。どっしりしたテンポをベースにアクセントの
効いた各楽器。生々しく迫真。終結に至るパーカッションの風圧を伴う打撃は凄い。

終楽章もこれまでの流れと変わらない。
音楽自体のメリハリがただでさえあるため踏み込みの強い音楽。
しかし熱狂による上滑りが全くないので力づくや荒れた雰囲気はない。
じりじり締め付ける威圧感のまま終結。

15:51  6:32  17:13  7:01  10:27   計 57:04
演奏  威   録音 91点

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