クラシックCD聴き比べ ~ Classic CD Memos ~

クラシック音楽のCDを中心に演奏者への敬意を込めて、つたないメモを書いています。

ドヴォルザーク 交響曲第9番 ゲルデス(64)

2013.10.24 (Thu)
ドボ9ゲルデス
ゲルデス/ベルリンフィル(64、DG)は同時期同オケのカラヤン盤より面白い。
同曲のDGへのカラヤン最初の録音は64年3月、カラヤンのプロデューサーだった
ゲルデスの指揮によるこの録音は同年10月。
演奏時間もカラヤンと各楽章そっくり。
違うのは録音場所だけ(カラヤンはイエスキリスト教会)。
外形的にはそれほど相違がないのに、聴感上の印象が違う!
素朴の強さ、無欲の勝利。

録音はベルリンのUfaスタジオ。残響は多くないが乾いた感じではなく
ヒスはあるがバリッと新鮮な音。デッカ録音的といってもいいかもしれない。
本CDはレコード芸術H25年11月号の付録で世界初CD化とある。
私は全く知らなかった録音だし、
プロデューサーが指揮しているなんてことも知らなかった。

第1楽章は綺麗な演奏ではないが率直な音の出し方に好感が持てる。
はっきり言って指揮者は何もしていないように感じる。
でもつまらなくない。音に力感がある。
これはベルリンが好きにやってるから?

第2楽章の木管のソロは絶品。
ただホルンのミスやレコ芸でも指摘の5:41ほかにスタジオ内の雑音もある。
割とおおらかだ。
基本は自然体なのだが充実感があるのはなぜだろう。
自発性というものか?

第3楽章のリズムはなんだか恐る恐る。
ここら辺の思い切りの良さはやはりカラヤンに分がある。

終楽章の冒頭のバスの強さはベルリンだ。
金管の主題吹奏はカラヤンと同じオケなのに洗練さは劣る。でもなんだか晴れやか。
その後の展開も芝居っけもなく、屈託ない。
うまいこと聴かせてやろうという気持ちがあまりないような、自分で楽しんでいるような。
でもそれが新鮮だったりする。

しかし、とにかく(録音の経緯も含めて)不思議で興味深い録音ではある。
(通常の日本人の感性からしたら、自分がプロデュースしているアーチストが
 録音した同じ曲をその年に自分で録音してしまう、ということは
 例え他人のお膳立てでも断るだろう。
 このCDの解説には、録音の背景を『指揮者としての
 ゲルデスの手腕が高く評価されていたのだろう』とあるが
 そんな綺麗ごとより愉快犯というほうがあたっていると思う。)

9:31  12:54  8:03  11:06   計 41:34
演奏  謎   録音 87点

コメント

一瞬ケルテスかと思ったらゲルデスですね。
紛らわしいですね。
レコード芸術の付録CDだったらしいですね。
余談ですが、レコード芸術。
今から40年くらい前は買って読んでいましたが、今は図書館で無料で読んでいます。
時代の流れですね。
No title
このCDはホントに不思議でした。
なぜこのCDが突然付録として
付いていたのか謎です。
(レコ芸に書かれていたかもしれませんが)

管理者のみに表示

トラックバック