クラシックCD聴き比べ ~ Classic CD Memos ~

クラシック音楽のCDを中心に演奏者への敬意を込めて、つたないメモを書いています。

ショスタコーヴィッチ 交響曲第5番 バーンスタイン(79)

2013.08.07 (Wed)
ショスタコバーンスタイン5新
バーンスタイン/ニューヨークフィル(79、SONY)は名盤の誉れ高い。
特に日本人にとって日本で収録されたこの盤への愛着はある。
しかし、私は録音も含めて1959年盤の呪縛が解けない。
また、ニューヨークフィルも59年盤の方が上手い(特に木管)。

録音は東京文化会館での7月2・3日のライブ録音をまとめている。
当時導入されたデジタル録音によるものでヒスはない。
しかし、第1楽章4:44などつなぎ箇所が分かるなど洗練もう一歩。
旧盤に比べるとマイクの関係もあり微妙に遠い。
しかしこちらの方が実演に近い音だろう。雰囲気もある。
東京文化会館だからそれほどスケール感のある音場ではないが、
この時期ライブ制約のもとこれだけ録れたら立派だ。

第1楽章冒頭の低弦は旧盤よりまろやかに始まる。
血走ったような緊迫感はなく、もっと諦観を秘める。
私にとってはニューヨークの低弦の輪郭が甘いのが残念。
しかし中盤からの盛り上がりは流石。
会場にいたら13:10の銅鑼の一撃で凍りついたのでは。
その後の打ち砕かれた寒々しい心象表現は深い。

第2楽章も旧盤と比べると角が丸くなっている。
しかし、カロリーは満点だ。

第3楽章は新盤の深みは素晴らしい。
旧盤が切迫して煩いほどだがこちらは沈思がある。
よって次の終楽章が活きる。こんな全体設計ではこちらが巧者。
旧盤は今を一生懸命生きている。

終楽章は凄い。悲鳴のようなスタートから分厚い音で迫る。
それにしても実演でこのパワフルな音を聴かされたら理性的で
いられなくなるだろう。ここはライブ的スリルを感じる展開。
終結は旧盤よりテンポを落とし巨匠的風格。
実演はここで興奮した聴衆の大歓声が起こるがCDではカットされている。
うーん、でも切れば血が噴き出る旧盤が忘れられない。

17:40  5:20  15:59  10:10   計 49:09
演奏  A+   録音 90点

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