クラシックCD聴き比べ ~ Classic CD Memos ~

クラシック音楽のCDを中心に演奏者への敬意を込めて、つたないメモを書いています。

プロコフィエフ 交響曲第5番 P・ヤルヴィ(07)

2013.05.29 (Wed)
プロコpヤルヴィ5
P・ヤルヴィ/シンシナティ交響楽団(07,TELARC)は期待した。
パーヴォ・ヤルヴィにとってモダニズムと抒情が交錯するプロコフィエフは
ぴったりではないかと思ったから。
しかし、この演奏は純古典的演奏というか、きっちりしているが見え隠れする
心の襞をわざとそぎ落としたような印象。
機能的なオケの特性を意識した表現をとったのか。

録音はシンシナティ・ミュージックホールで比較的小ぶりな音響。
残響成分が少なくオケの音がダイレクトに伝わりごまかしが効かない。
もう少し艶や立体感があればとも思うが、とにかく明晰。

第1楽章は極めて丁寧に、オケのバランスを整え進む。
オケの音はメカニカルな雰囲気で色を持たない。従って、香り立つ雰囲気は薄い。
テンポは中庸で揺らぎはなく、楽器の協調もない、真面目な進行。

第2楽章も正攻法。コケティッシュな面を強調しない。
面白い場面でも比較的単調。

第3楽章もやや四角四面に進行する。機械的な音楽に聴こえる。
基本的なフォルムを崩さない中で、ヤルヴィならはっとする表現や
ジューシーな魅力を振りまくことが可能なはずだ。

終楽章もさっぱり始まる。音に思い入れやセンチメンタルな情感は
あまり込められない。楽器の音出しもしっかりきっちり。
しかしユーモアやスリルが欲しくなる。
最後まで羽目を外さず真面目なまま終わってしまった。
実演ならば、その音響だけで最後は満足しただろうが、
CDの再生では枠の中の演奏という感がぬぐえない。
期待が大きすぎた。

12:58  8:42  12:28  9:14  計 43:22
演奏  A-   録音 91点

コメント

はじめまして。色付きの文字パーヴォのプロコ5番は、2002年にN響に彼が客演した折に聴楽しましたが、イマイチだったと記憶しています。安曇野さんが今回の記事で書かれている内容と合致しているような気がします。なかなかベストと躊躇なく呼べる盤はない曲ですが、個人的にはテンシュテット盤(Profil)が気に入っています。
quietplaceさんこんにちは。
仰るように、この曲は名曲といわれるのに
名盤となると案外難しいな、という印象です。
曲自体に何かするりと抜けてしまうような要素を
持っているからかもしれませんね。
テンシュテット盤ですね。聴いてみます。
ありがとうございます。

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