クラシックCD聴き比べ ~ Classic CD Memos ~

クラシック音楽のCDを中心に演奏者への敬意を込めて、つたないメモを書いています。

プロコフィエフ 交響曲第5番 オーマンディ(57)

2013.05.10 (Fri)
オーマンディプロコ5
オーマンディ/フィラデルフィア管弦楽団(57、SONY)は既に完成度が高い。
このコンビが58年にソ連を訪れプロコフィエフ夫人がこの曲の演奏に感激し
このLPにサインを求めたという逸話がある。
ロシアのオケのような野蛮な粗さではなくプロコフィエフはクールな迫力を求めていた
のだとすれば、西側のこのような演奏は新鮮だったに違いない。

録音はステレオ最初期、ブロードウッド・ホテルのボールルームでのセッションものだが、
リマスターもよくノイズはなく半世紀以上前の録音とは信じられない。
響きはさすがに広くはないが左右に展開した良好な音質だ。
broadwood.jpg

第1楽章の歩みはオケをたっぷり歌わせた豊かな音響。何の変哲もないが
堂々としており引きつるところはない。

第2楽章はアイロニカルな雰囲気はないがオケが一丸となって突進する。
保有盤最速レベルのテンポで前のめりに、しかし整然と。
これはなかなか迫力がある。

第3楽章は一転落ち着いた足取り。
しかし悲劇性を強調することなく音響を積み重ねる。
フィラデルフィアの弦や木管のレベルの高さが実感できる。

終楽章は颯爽としたテンポ。しかし、無理な煽りはない。ひたすら音響。

この交響曲第5番というのはなかなかいじりようのない曲ではないか
と思ってしまう。感情の入る余地が少なく高度なオケが鳴らしてしまうと
カッコいい音楽が出来上がってしまうから。
この演奏を聴くとそんなことを感じる。
となると一流オケでさらに録音の新しいものがでてきてる現在、
この盤の位置づけが怪しくなるというアイロニーに陥る。

13:48  8:05  13:04  9:22   計 44:19
演奏  A-   録音 85点

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