クラシックCD聴き比べ ~ Classic CD Memos ~

クラシック音楽のCDを中心に演奏者への敬意を込めて、つたないメモを書いています。

シューマン 交響曲第1番 カラヤン(71)

2013.01.14 (Mon)
カラヤンシューマン14
カラヤン/ベルリンフィル(71、DG)はこのコンビの特徴を味わえる。
ただ、この曲本来の春の息吹を味わいたいならほかにお薦めがある。

演奏会に並行して録音したのでなく、全集をこの年に一気に製作したまさに
レコード録音用の演奏。カラヤンは4番以外はこの全集が唯一の録音ではないか。
この曲を当時のもう一人の雄であるバーンスタインと聞き比べると
その特性の違いがよくわかる、最適な一枚。

録音はイエス・キリスト教会のシルキートーンの中壮麗な響きを持つ。
ヒスは若干残るが通常はほとんど分からない聞きやすいリマスタリング。

第1楽章冒頭のトランペットの輝かしさ、弦の厚み、ティンパニの鋭い一撃
…あーカラヤンとベルリンフィルだ。
長い冬を経て目覚めた田舎の春でなく、壮麗な大建築物のオープニングにぴったり。
本来のこの曲の持つ素朴な歯切れのよいウキウキ感というより、
どっしり重くオラオラ、どうだ!的な演奏ではあるが、
このコンビならそうなるだろうことは承知だ。

第2楽章はこれまたカラヤンらしい流線形ので美しいフォルムのラルゲット。
情念へのすり寄りはあまりなくかといって淡々としているわけでなく、
ただ官能的で美しい。この演奏の白眉。

第3楽章はテンポが遅いわけではないがリズムが重く、
響きの多さがさらに重厚感を増長。

終楽章はゆったり始まり徐々に勢いを増す設計。
といっても無茶苦茶に手に汗握らない均衡感は最後まで続く。
あれ、その割りに演奏時間が短いのはどこでリピート省略したかな?

10:42  6:17  5:51  7:20   計 30:10
演奏  A-   録音 90点

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