クラシックCD聴き比べ ~ Classic CD Memos ~

クラシック音楽のCDを中心に演奏者への敬意を込めて、つたないメモを書いています。

ブルックナー 交響曲第7番 ヘレヴェッヘ(2004)

2012.11.19 (Mon)
ヘレヴェッヘ7
ヘレヴェッヘ/シャンゼリゼ管弦楽団(2004、harmonia mundi)のブルックナー第一弾。
ピリオド楽器団体が弦の活躍するこの曲を選んだのは分かる。
ある人にとっては肩すかし、ある人にとっては新発見のブルックナー。

録音はオランダ、ユトレヒト、フレデンブルグ音楽センターでのセッション。
焦点がぼけずに美しい響きを堪能させてくれる。ただ、金管がやや生硬に鳴る。

第1楽章冒頭はスーッと入り速めのテンポで抜けて行く。
ノンヴィヴラートでシルクのような音なのだが、もっとその美音に浸りたいという
欲求をさらりとかわす。少し味気ない。
第二主題が出るころにはテンポを遅めて弦と木管の絡みを綺麗に再現。
金管は明るい音色。しかし、総勢68人と編成が小さいこともあり軽量なのは否めない。
重くもたれる演奏はいいとは言えないが、奥行きの深さ表すにはもう一つ。

第2楽章もどちらかというと爽やか系。持ち前の弦の見せ場なのだが、
どうもフレーズに膨らみがなくのっぺりした感触。
演歌調にこぶしを回さないのは良いのだが、平坦。
この後の4番の録音ではそうしたことが改善されているのを知っているので、そう思う。
こうなると通常のオケの包容力が懐かしくなるが、この演奏そもそも方向性が違うのだ。
なお、ノヴァーク版によりながらクライマックスはシンバルは鳴らないのは見識。

第3楽章は軽やかで清々しい。カラヤンがベルリンフィルを使って度肝を抜いた
金管のファンファーレとは別の曲がここにある。

終楽章も平均的なテンポで流れるように進む。
ブラスの合奏も抑制されさらりとしたもの。アクセントもきつくない。
ここには交響曲のフィナーレを仰々しく飾らなければならないという気負いはない。
ある種洒脱なエスプリ感が漂う。
この楽章を苦心して大交響曲にしようとしてきた多くの指揮者にとっては、
このプーランクのような響きは目から鱗かもしれない。
力まない金管のハーモニーは美しい。
終結もためを作らずさらりとやってのける。
なるほどな。

ノヴァーク
18:14  20:19  9:15  11:51   計 59:39
演奏  妙A   録音 91点

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