クラシックCD聴き比べ ~ Classic CD Memos ~

クラシック音楽のCDを中心に演奏者への敬意を込めて、つたないメモを書いています。

マーラー 交響曲第7番 アバド(01)

2012.11.16 (Fri)
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アバド/ベルリンフィル(2001、DG)は、踏み込みを強めた時期の演奏。
2000年に胃がんで倒れて復帰後すぐのもの。
整えるのではなく、評価を気にせず好きにさせてもらいますよ的。
17年前の健康的な同曲録音とはムードが異なる。
が、結果としてそれが説得力をもつのにはもう少し時間がかかる。

録音はベルリン・フィルハーモニーでのライブ。
やや距離のある録音で音場・奥行き感にやや不自然さというか
不均一な処理を感じる。これはいくつかのテイクを編集したから?
低域も遠いため腹に来るような音ではない。
真性ライブらしい熱気はあるが。

第1楽章は積極的なニュアンスをとりに行くアバドを聴くことができる。
濃厚ムンムンではないが、一瞬も流してなるものかという気迫を感じる。
綺麗さとかよりリスクテイクする。
ただ、多様な試みが音楽の拡散を招いた節も否めない。

第2楽章は最初は穏やかな優しさ。徐々にエグリを効かせる。
テンポも一様ではない。聴き進むと奇怪な雰囲気に。

第3楽章は速めのテンポの中で踊る。
が、響きが多いので音がかぶってしまっている。
ティンパニも丸く輪郭がぼけているのは私の好みからいえば残念。
最近のライブ録音でももっとクリアに録っているのはある。

第4楽章は何か落ち着かないものを感じる。

終楽章も録音のハンディが出ている。
この曲では全奏でもいろんな楽器が好き勝手にベクトルを
違えて飛び出すのだが、その捉えがいまいちで
21世紀に入ってからの録音としては満足できない。
ベルリンはさすがで輝かしい金管を伴いゴージャスな音。
終結は音が泥んこ状態で渦巻いている。
会場からは盛大な拍手。病を越えて戻ってきたマエストロを迎える。

21:35  15:54  8:53  12:58  17:45   計 77:05
演奏  A-   録音 89点

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