クラシックCD聴き比べ ~ Classic CD Memos ~

クラシック音楽のCDを中心に演奏者への敬意を込めて、つたないメモを書いています。

マーラー 交響曲第7番 バーンスタイン(65)

2012.10.17 (Wed)
バーンスタイン7旧
バーンスタイン/ニューヨークフィル(65、SONY)は解説的と言われた
この指揮者の特徴がもろに発揮された。
マーラーの切り込み隊長としてし、まだ馴染みのない、この訳のわからない交響曲を
しっかりわからせようとした。
最近の演奏は、録音の良さも相まってそれぞれの音をそのまま併置させる演奏が多いが、
この演奏はここではこのメロディ、この楽器を聴いてください、と案内が出る。
従って後年の演奏を聴いた耳からするとずいぶんとシンプルな音楽に聴こえる。
マーラーが仕掛けた奇怪な音楽の一部をそぎ落とした側面はある。
そうした意味で時代背景も合わせて、演奏の進化というものを考えさせられる。

録音はエイヴリー・フィッシャーホールで最新盤を聴き慣れた耳にはさすがに
鮮度が落ちて丸く感じる。残響は多くないため雑然とした感触。帯域もほどほど。

第1楽章は何となく始まったという雰囲気。その後の展開は錯綜する音を一本に
まとめつつグロを演じる。しかし70年代以降奇妙・支離滅裂をそのまま音に
したような演奏が増えたので、いま聴くと非常におとなしく聴こえる。
音が込み入ってくると速度を落として楽器を整理する。

第2楽章はメリハリもいまひとつでやや弱い。

第3楽章はリズム感、アンサンブルともに難あり。

第4楽章は最初のヴァイオリンの音を聴いただけでバーンスタインの
お得意のロマン的なムードを感じる。ゆったり甘く歌う。

終楽章のティンパニからして絶好調のバーンスタインならもっと弾けていたはず。
ここでも主旋律が浮き上がり聴かせどころではテンポをぐっと落とす。
親しみやすい音楽だ。トランペットをはじめとした金管はヘタウマのような音。
今となればバーンスタインの旧全集の中でも率直に言って評価の難しい演奏だ。

21:01  16:44  9:41  14:36  17:56   計 79:58
演奏  B+   録音 85点

コメント

陰影に乏しく、オケの美しさも今一歩です。
マーラーの音楽の持つ粘着性が感じられません。

ただ、こうした「ノリの軽い」演奏も決して悪くはない・・・
と個人的には感じます。

この曲の一つの側面ではないでしょうか?

管理者のみに表示

トラックバック