クラシックCD聴き比べ ~ Classic CD Memos ~

クラシック音楽のCDを中心に演奏者への敬意を込めて、つたないメモを書いています。

マーラー 交響曲第6番 セル(67)

2012.09.29 (Sat)
セル悲劇的
セル/クリーブランド管弦楽団(67、SONY)は珍しいセルのライブのマーラー。
セッションでなくライブ録音を正規盤として出すこと自体が珍しかった時代。
どのような経緯か分からないが、セルが気に入ってOKを出したのだろう。
演奏は音のつくりがこのコンビのスタジオ録音と違うので
ブラインドでは分からないのではないか?分厚く凄味がある。

録音はセヴェランスホールでのライブ収録。
人が入っているので残響は少なめで、マイクの制約もありマス的放送録音的。

第1楽章はずっしりっした響きで始まる。最初は普通の演奏かと思って
聴いていると5分もしないうちに音に力が入っているのに気づく。
フォルテを出すときの第一音に押しつけるような力感があるのだ。
音は基本的に図太く、これもほかのこのコンビの音とは異なる感じがする。
金管はキレよく軽々吹くのでなく、ブゥアー音。
なお、演奏時間が17分台で短いのは速いのではなく反復省略による。

第2楽章スケルツォもやたら重厚な音がしている。
整然と荒れている感じが軍隊的だ。凄味のある音。

第3楽章のアンダンテは抑制の効いた辛口。
録音も手伝い美しさはもう一歩だが、
淡々と見える中に情感を込めるやり方はセルだ。

終楽章に入るとまたもや異様な雰囲気が漂う。
オケの低弦がグィッと拳骨を出す。
遅めのテンポで入るが、音符が詰まるにつけスピードを上げる。
ただ、全般にティンパニなどが鮮烈さは後退している。
ただ、最後のパンチは凄い。
拍手が中途半端に収録されているが、
この曲を知らない聴衆はきっとたまげたろうな。

最新の録音に慣れた耳からするとこのCDはやや不利だ。

17:45  13:11  13:30  28:56   計 73:22
演奏  A-   録音 85点

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