クラシックCD聴き比べ ~ Classic CD Memos ~

クラシック音楽のCDを中心に演奏者への敬意を込めて、つたないメモを書いています。

マーラー 交響曲第1番 ドホナーニ(89)

2012.09.19 (Wed)
ドホナーニ巨人
ドホナーニ/クリーヴランド管弦楽団(89.DECCA)は純粋音響としての美。
この指揮者は巨人を得意としており演奏会でもよく取り上げる。
全体は端整淡白で爽やかさの表出に成功。
なお、この演奏の聴きどころは粒立つティンパニである。

録音はマソニック・オーディトリウムで強調や肥大化のないストレートな音作り。

第1楽章は凛とし抑制の効いた室内楽的響きで開始。音の純度が滅法高い。
各木管の絡みなど丁寧だ。弦の歌は杓子定規でなく清潔に歌う。
終結部など硬いバチでくっきり強打させていて爽快だ。
彼はクリーブランドOとの演奏では(ドボルザークの交響曲も同様)
ティンパニを粒立ち歯切れよく強打させるので音楽が引き締まる。

第2楽章はシンフォニックな再現。土着性はなく、推進力がある。
トリオもスキッと爽快。

第3楽章の葬送行進のティンパニは鼻に詰まったような音を出している。
これは92年の新校訂版の「消音して」を先取りしているかのようだ
(04のライブでは消音しているようには聴こえない)。
中間部のさすらう若人の歌ではテンポを落とし抑えながら歌っている。
弱音がビシッと決まる。

終楽章はこのオケの超然たる名技を味わう。
全く興奮していないのも、どうかと思うが余裕の演奏。歌も没我しない。
破綻のない均整。
最後は2台のティンパニの抜群の粒立ちを鑑賞しながら終結。

16:21  6:51  10:53  20:32   計 54:37
演奏  A   録音 91点

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