クラシックCD聴き比べ ~ Classic CD Memos ~

クラシック音楽のCDを中心に演奏者への敬意を込めて、つたないメモを書いています。

マーラー 交響曲第3番 バルビローリ(69)

2012.09.18 (Tue)
バルビ3ハレ
バルビローリ/ハレ管弦楽団(69、BBC)は楽しい。そして終楽章はやはり情熱的。

これは5月3日の演奏だがバルビローリにはその2か月前のベルリンフィルとの
ライブ録音もある。このCDの英文解説にはこの音源が埋もれた経緯が書いてある。

有名なマーラー研究家のデリアス・クックはこのハレ管との素晴らしい演奏を聴いて、
EMIに商業リリースするよう説得したが、EMIはベルリンフィルとの演奏を
リリースすると答えたそうな。クックはこの返答に対して、(27年間もコンビを組み)
マーラーを分かっているハレの方が素晴らしいに決まっていると反対したとのこと。
ベルリン盤は未聴ながら、確かにこのコンビでしかできない自在な演奏だと思う。

録音はマンチェスターの自由貿易ホールでのBBC放送のための公開演奏。
ライブとセッションの間みたいなものか?とにかく一発どりでこのころの
放送用音源にしては音場といい生々しさといい、流石BBCだと思う。
特にブラスの音はピックアップされている。

第1楽章は大らかな歌にあふれる演奏。風景は絶えず変化。
晴れていたかと思うと憂鬱な曇りに。
フレーズで時に伸縮する所はさすが、バルビ節。
全体的に洗練されず、特殊打楽器も無邪気な音で鳴らされる。

第2楽章はバルビローリのしゃがれた声の歌がほんとに入っている。
そのくらい歌っており低弦は切ない。面目躍如。

第3楽章も楽しい。いろんなとこから音が飛び出す。
オケは決してうまいとは言えないがそれが素朴な味を醸し出す。

第4楽章のコントラルトは録音上も歌唱上も前面に出過ぎず好ましい。
夜の雰囲気を漂わせる。

第5楽章のピム・パムは笑顔が見える。弾んでいる。
少年らしい声がこだま。

終楽章の弦はまさにバルビと一体。
低弦を少し強調し膨らませ、フレーズの抑揚を大きくつけ、時に立ち止まる。
当然指揮者の唸りは大きくなる。
後半になると連綿とした情感が堰を切って溢れる。
終結は意外にも速いテンポで明るく終わるが、
最後の一打の前に間を置く仕掛けは残してある。

33:08  9:27  17:24  8:52  4:10  20:25   計 93:26
演奏  楽A   録音 87点

コメント


管理者のみに表示

トラックバック