クラシックCD聴き比べ ~ Classic CD Memos ~

クラシック音楽のCDを中心に演奏者への敬意を込めて、つたないメモを書いています。

マーラー 交響曲第9番 ギーレン(03)

2012.09.03 (Mon)
ギーレン9新
ギーレン/南西ドイツ放送交響楽団(2003、hanssler)は再録音。
音に意味を敢えてもたせないような前録音に比べてこちらはホットではないが、
音楽を感じる。
しかし、となると前録音の透徹した世界とは別の分類の演奏になる。
つまり、競合盤の多数いる世界に入ってきたのだ。

録音はフライブルグのコンツェルトハウス。
自然な感じのライブであるが、伸びや広さ、奥行きは90年のスタジオ録音よりよい。

第1楽章の誇張のない音楽は前録音と同じ方向性だが、
感じさせたい場面では自然にテンポを落とし聴かせる。
決してメロウな雰囲気ではないが澄み切った心情がある。
劇性は強くなく音響の崩落的芝居もない。
微妙なニュアンスの表出は抑制され、オケの独自魅力もイマイチ。
いかにも放送局付きのオケ的なところがある。

第2楽章の冒頭の生気のなさも、旧盤と同じ。さらに脱力性を強める。
また、オケの精度にもやや問題があるようだ。
テンポはゆったりした中で微妙に調整される。
と思っていると後半は珍しく熱を帯びる。
おやっ?と思うほど。

第3楽章はゆっくり目なテンポ。やはり独自の虚脱感は感じる。

終楽章は慟哭こそしていないが感情が表面化。
滲み出るというよりさらに積極的。
特にこの弦はなんだ?
独自のアクセント。これは意外な驚きだ。
この楽章は突如として旧録音と断絶的変化を感じさせる。
後半はやや強引といえるポルタメントも頻出。

うーん?この演奏の全体としての評価は難しい。
というか突然の変容の理由も聞けずに去ってしまった感じ。

29:05  17:48  14:42  22:30   計 84:05
演奏  A-   録音 91点

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