クラシックCD聴き比べ ~ Classic CD Memos ~

クラシック音楽のCDを中心に演奏者への敬意を込めて、つたないメモを書いています。

モーツァルト 交響曲第40番 ワルター(52)

2012.05.13 (Sun)
ワルタ-モツ4025
ワルター/ウィーンフィル(52、SONY)は1975年にCBSソニーから正規盤として初めて
発売されたときに大いに話題になった。今では聴けないタイプの演奏だ。
盛大な拍手が演奏前に聴かれ、この演奏会の高揚が伝わる。

録音はムジークフェラインザール5月18日のライブでオーストリア放送協会の
放送用テープからのものでヒスなどはきれいにのぞかれて聴きやすい。
弦の膨らみなどはもちろん最近の録音にはかなわない。

第1楽章はじまるとすくに強烈なポルタメントに見舞われる。
この曲にこの演奏で初めて接するならばそういうものかと思うが、
現代の演奏に慣れ親しんでいる耳からするとかなり気になる。
これはこの演奏を評価する上で重要なこと。
私はただでさえ甘美なこのメロディをさらに甘くしてしまうポルタメントの嵐は
有害と感じた。音楽を安っぽくしてしまっている。
指揮者の唸り声も入り熱演ではある。
第2楽章も感情のこもったロマンティックな演奏。この音楽は深いパトスを宿す。
第3楽章はすっきりと美しい。ワルターの歌声が入っている。
終楽章はまさに疾走する。
ベルリン盤のような中途から速くなるのでなく、最初から速い。
オーケストラは素晴らしい熱演を展開する。
もちろんヴィブラートやポルタメントはお手の物。熱い思いを乗せて終結。拍手。

7:10  8:11  4:22  4:41   計 24:24
演奏 A-   録音 75点

コメント

名盤?
個人ブログからの情報ですが、このCDはピッチが若干高めなのだそうです。
そのせいか?刺激的な音質で聴くのが疲れます。

この録音がLP化された1975年ならいざ知らず
様々なオリジナル楽器演奏を聴いた現代ではこの演奏は特異に聴こえます。
手練手管の限りを尽くした結果、かえって曲の美しさを減じているのでは?

「決定的名盤」と評されていますが、これはあくまで「記録」とすべき演奏だと思います。
No title
同感です。
時代とともに“名盤”の評価も変化するのは当然でしょうね。
演奏者、聴衆の感覚・感性は常に変化しています。特にピリオドの世界を知った後、もはやモーツァルトをこのように指揮する人はいなくなりましたね。


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