クラシックCD聴き比べ ~ Classic CD Memos ~

クラシック音楽のCDを中心に演奏者への敬意を込めて、つたないメモを書いています。

マーラー 大地の歌 オーマンディ(66)

2012.04.10 (Tue)
オーマンディ大地の歌
オーマンディ/フィラデルフィア管弦楽団(66、SONY)は忘れられた盤といえようが、
これはいい。

この盤と同じ年に、当時のコロンビアの看板指揮者のバーンスタインがDECCAに
ウィーンフィルと「大地の歌」を録音してしまったために、コロンビアとしては
対抗してもう一枚の看板指揮者オーマンデイにこの曲を録音させたのだろうか?

有名なのはバーンスタイン盤だが実はこの盤は引けを取らない。
まずオーケストラが抜群に巧く、音がくっきり明瞭である。
解釈も持って回ったところがなく表情付け、隈取がきっちりしている。
さっぱりしているので、演奏時間は保有盤のなかでは一番短い。
それをアメリカ的というのかもしれないが気持ちのいい演奏だ。

録音はフィラデルフィアのタウンホールでオーマンディの録音の中でも優秀。

第1楽章の冒頭は演奏の行方を占ううえでとても大事だが、
オケとテノールのルイスともに見事。一途に駆け抜ける。
第2楽章ではメゾソプラノのコッカシアンによるもの。
深い声ではないが普通に聴ける。
終楽章の告別も最初のドラから低弦の持続音など明瞭だ。
オーケストラの表現力はちょっとないくらい素晴らしい。
オケの良い音に対して、メゾソプラノは少しとんがって聴こえる。
アルトの落ち着いた声の方が良かったかも。
ただし、演奏の方向性とは添っている。諦観とか寂寥感とかとは遠い演奏だが
作曲当時、実はまだまだ元気だったマーラーのこの曲を素直に表現している。
拾いものの一枚。

8:20  9:05  3:05  6:35  4:15  26:46   計 58:06
演奏  A   録音 89点

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