クラシックCD聴き比べ ~ Classic CD Memos ~

クラシック音楽のCDを中心に演奏者への敬意を込めて、つたないメモを書いています。

ブルックナー 交響曲第9番 朝比奈(00)

2012.01.10 (Tue)
朝比奈9NHK
朝比奈/NHK交響楽団(00,fontec)は8種あるこの指揮者のこの曲の録音のうち7番目。
01年に亡くなる年の演奏は指揮もやや危ういところが見て取れるとのことだが、
この92歳の演奏は矍鑠としたものだ。
指揮者はふり終えてN響を「日本一の音」と記帳したらしい。

録音はNHKホールでの定期公演のライブ(5月25、26日)。
響きは少なくオケの音がダイレクトに伝わる。

第1楽章から太い筆致で大きな流れを描く。
主旋律をあくまで中心に低い重心で運ぶのは朝比奈流。
そうした中で独自のアクセントを施し己が表現を行う。
終結直前に弦の刻みを明確に出し、引きずるように頂点を目指す。
第2楽章もバリバリ重厚な音。
但し、指揮棒は必ずしも明確でなくN響が一生懸命合わせている。
なお、25日の映像も残されているが、楽章が終了したのに再度トリオが
くると勘違いして空指揮をしてしまう場面が収録されている。
CDとテイクが違うようだ。
第3楽章も弦を強く押し出しパワーが横溢している。
決して流麗ではなくぶっきらぼうな響きを持つが違和感がない。
テンポももたれない。
終了後徐々に高まる嵐のような拍手。
この人の演奏を聴いていつも感じるのは書道の大家の自由で大らかな作風。
この演奏でも存分に堪能できる。

27:22  11:11  25:49   計 64:22
演奏  A   録音 90点

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