クラシックCD聴き比べ ~ Classic CD Memos ~

クラシック音楽のCDを中心に演奏者への敬意を込めて、つたないメモを書いています。

ブルックナー 交響曲第4番 スタインバーグ(56)

2011.12.19 (Mon)
スタインバーグブル4
スタインバーグ/ピッツバーグ交響楽団(56、EMI)は速いテンポと明るいロマンが特徴。
改訂版を使っているので随所でティンパニの追加など効果が補足されており
ノヴァーク版を聴きなれた耳にはかなりの違い。
しかし、曲がりなりにもステレオの改訂版はこれだけではないだろうか?

指揮者スタインバーグは「惑星」のストレートな演奏を聴いて好きになった。
基本はきりりとした音楽だが抒情性を併せ持つ。

録音はピッツバーグのシリア・モスク。
この盤(EMICDM7243 5 66556 2 1)の特徴はバイノーラル録音によるステレオということ。
つまりモノラルマイクを左右に立ててそれを合成している。
従って左右の分離?は極めて明快でチェロなど普段は埋もれているはずの音が
しっかり聴こえてくる。残響は少ないが、固い音ではなくヒスノイズも
リマスタリングでうまく処理され非常に聞きやすい。
但し、全体的に(とくに金管)はおもちゃっぽい音がする。
Dレンジは広くない。
(最近EMIからスタインバーグの20枚BOXが出たがそちらはモノラルで収録なので注意)

第1楽章は明るい。突き進むし時にテンポを動かしセンチになる。
スケール感や豪快さはない。とても身近な交響詩のよう。
第2楽章は弦の歌がとてもチャーミング。ワンフレーズずつ思いを込める。
スケルツオのトランペットはいまいちの技量に加えちゃちな音がする。
行進曲のような歯切れ良さ。
改訂版特有のティンパニの演出が非常に目立って聞こえる。
終楽章は速いテンポは私の好みだがスケールが伴わず可愛らしい。
テンポも必要に応じてぐっと落として歌いまくったかと思うとすたこら。
泣いたカラスがもう・・・的な変幻自在さ。
最後の5分間は今までのどの演奏でも聴けない面白い音楽となる。
とてもブルックナーと思えない。バレエ音楽か映画音楽のようだ。
茶目っけけといじらしさ。
終結に至る管の吹奏を支える弦の動きがとても明確で
チェリビダッケの演奏はここからヒントを得ているのではないか、と思う。

とてつもなく明るいブルックナー。

16:29  12:47  8:48  16:57   計 55:01
演奏  明   録音 80点

コメント

こんにちは。

ご存知ならすいません。
自分自身の耳で確かめていないのですが、ヴァンスカの録音が、レーヴェ改訂版のアイデアをほぼそのまま盛り込んだコーストヴェット第3稿だとのことのようです。http://www.hmv.co.jp/product/detail/3835426
garjyuさん情報ありがとうございます。
知りませんでした。
どんな内容なのか聴きたくなりました!

~以下HMV解説~
第1弾は第4番『ロマンティック』ですが、
2004年に出版されたコーストヴェット版を
用いているのが注目。
一般的に「第3稿」と呼ばれる悪名高き1888年版に
基づくものですが、それが偏見にすぎなかったことを
証明してくれます。

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