クラシックCD聴き比べ ~ Classic CD Memos ~

クラシック音楽のCDを中心に演奏者への敬意を込めて、つたないメモを書いています。

ブルックナー 交響曲第5番 マゼール(99)

2011.12.17 (Sat)
マゼールブル全BR
マゼール/バイエルン放送交響楽団(99、BR)は音響強固。
彼のBPOとの7・8番の系譜に連なる演奏。
彼の力感漲る演奏はこの曲にマッチしている。
VPOの旧盤が奇才の面影があったとすれば、これは巨匠の音楽。
そしてバイエルンが素晴らしい。

録音はミュンヘンのガスタイクホールで臨場感ある帯域余裕の優秀なもの。
マス中心だが低域から力強く細部のピックアップも充分。

第1楽章はゆっくりどっしり。ブルックナー休止もたっぷり。
全奏時は強力な音圧なのに余裕をかますこのオケの凄さ。
ブォーーとオケがフォルテからフォルテッシモに立ち上がっていくときの粘り、
うねりは只者でない。
テンポは遅いが音楽が充実しており、オケがいい音を出すので、大音響の渦に浸れる。
基本的に小細工はない。
しっかと叩かれるティンパニ、分厚い金管、全く滑らない巨大な音楽。
第2楽章になると今度は速い。前楽章のどっしりテンポとはエライ違い。
旧盤のVPOと比較すると第1楽章が3分長くなり第2楽章が3分短い。
落差が大きい。
結局マゼールとって中間2楽章は箸休めみたいなもので両端楽章を聴け
ということなのかもしれない。
とはいえ、速いから軽いということはなく音響は相変わらず充実。
但し、木管など、音のニュアンスが単調でもう少し情感を出して欲しかった。
第3楽章はテンポは通常だが物凄い重量感。弦がザクザクいい音。
中間部のコントラバスのドスの効いたピチカート。
金管と打の縦のアクセントは強烈でかなり威圧的かも。
とにかくこのオケにかかれば泣く子も黙る問答無用の世界が展開する。
第4楽章は27分とチェリやクレンペラーを上回る演奏時間。
しかも最後までオケのパワーが衰えないのは一体どうゆうことだ。
この楽章に入るとテンポは微妙に弧を描く。ブロックの一段一段の積み上げごとだ。
いざとなれば思い切ったテヌートも辞さない。
しかし、それが堂に入っており小手先感を感じさせない。
終結に至る部分はテンポを落としいやがうえにも巨大さを増して見せる。
こんなやり方もあったんだ。
金管の咆哮の中で弦が異様に美しい鼓動をする。

しまった、不覚にもマゼールに乗せられ感動してしまった。
終結後の拍手が徐々にブラヴォーに変わるところでCDは終わる。


23:09  15:05  14:33  27:07   計 79:54
演奏  A+   録音 93点

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