クラシックCD聴き比べ ~ Classic CD Memos ~

クラシック音楽のCDを中心に演奏者への敬意を込めて、つたないメモを書いています。

マーラー 大地の歌 シノーポリ(97)

2011.11.29 (Tue)
シノーポリ大地の歌
シノーポリ/ドレスデンシュターツカペレ(97、DG)は80年代から90年代前半に
フィルハーモニアと録音されたナンバーつき交響曲全集に続き録音された。
極めて美しい演奏・録音。

録音はドレスデンで伸びやかで深みもある素晴らしい録音。

第1楽章冒頭から爽やかな音に引き込まれる。良い予感がする。
音楽の進行は自然で美しい。ルイスのテノールも気持ちが良い。
録音のバランスも歌が飛び出すことなく管弦楽と溶け込んでいる。
第2楽章になるとアルトのフェルミリオンの美声と管弦楽の美しさに一層魅了される。
陰影には乏しいかもしれない。耽美志向。
第3楽章も夢の中の無邪気な遊び。
第4楽章は羽毛で撫でられるような出だし、後半の茶番までもが優美。
第5楽章まで進むとそろそろ耽美の世界の底が見え始める。
終楽章はそんな前楽章までのフワフワした世界から最初の一音で深淵に突き落とす。
あの美しい世界は何だったのか。対比の極。
フェルミリオンの歌が深みを帯びる。
シュターツカペレがまた非常に落ち着いた木質の音で応える。
音楽はどんなときも荒れることはなく抑制を効かせる。
ある意味淡白に過ぎるかもしれない。
情念の業を過度に持ち込まない。
音楽は穏やかにあくまで透明に終演する。

8:43  9:48  3:17  6:53   4:45  30:26  計 63:52
演奏  A+   録音 94点

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