クラシックCD聴き比べ ~ Classic CD Memos ~

演奏者への敬意を込めて、つたないメモを書いています。

チャイコフスキー 交響曲第3番 カラヤン(79)

2011.09.14 (Wed)
カラヤンチャイコ3
カラヤン/ベルリンフィル(79、DG)は予想外な凄さ。
小手先の演奏を見下す。
ある意味カラヤンとベルリンフィルが成しえた高次元の演奏。

録音はベルリン・フィルハーモニーで。
帯域や音場を無理に広げず引き締まった音を目指す。

第1楽章冒頭の弦とティンパニで奏でられる序奏の恐ろしいこと。
音楽がドスを効かせながら迫ってくる。
アレグロに入り音楽は軽味を帯びるが、表情は堅い。
その後も剛直で真面目な音楽。最後は全開のオケが眩しいくらいな輝く。
何じゃこりゃ?
第2楽章保有盤最長の8分超え。虚ろな響きが繰り返される。
それぞれのパートが明快。しかし何か虚ろなのだ。
この音楽に何か忍び寄る影をカラヤンは感じているのか。
第3楽章は一転はやめのテンポでどろどろにしない清潔感。
純音楽的で清らか。しかもベルリンの弦は深い。
第4楽章はバレエ音楽のよう。ここも至って真面目にやる。
終楽章に一転するこの交響曲の不思議さ。
カラヤンはここでも力まず弦に正確なアクセントを要求して整然と仕上げてくる。
ベルリンフィルが小細工なしに音楽を積み上げれば、
有名曲でなくとも立派になるだろ、とドヤ顔。
インテンポでヒタヒタと駒を進める様はドイツ軍の堂々たる進軍。
終結は粘りに粘って音楽を遅くする。より切り倒す。

この曲本来の歌謡性や民族性、作曲者の意図は全く無縁。
しかし、凄みさえ感じる音楽が別に出来上がってしまっている。
これはまさにカラヤン&ベルリンのなせる業だ。


14:26  8:12  8:08  5:56  9:29  計 46:11
演奏  凄   録音 90点

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