クラシックCD聴き比べ ~ Classic CD Memos ~

クラシック音楽のCDを中心に演奏者への敬意を込めて、つたないメモを書いています。

チャイコフスキー 交響曲第1番 ティルソン・トーマス(70)

2011.09.13 (Tue)
MTTチャイコ1番
ティルソン・トーマス/ボストン交響楽団(70、DG)は指揮者26歳の記念碑。
チャイコの若書き交響曲を共感をもって演奏。
フレッシュでこの曲のもっているワクワク感を見事に表現。
全集を作るための穴埋め仕事でなく、間隙をぬって?非有名曲に名盤を送りだした。

録音はボストン・シンフォニーホールの量感ある当時の優秀録音音。

第1楽章を聴き始めると洗練された美しい音響に魅せられる。
音楽が自然な躍動感を持っているのがこの曲に誠にふさわしい。
ティンパニ(エヴァレット・ファース)の音が気持ちよく弾む。
ソ連のゴリゴリ音とは違う。胸の膨らむ音楽。
第2楽章も夢見る音楽。広々した空間に弦と木管がキラキラ掛け合う。
音楽が機械的でなく自然な呼吸をしているところが良い。
これは指揮者のコントロールなのかオケの自発性なのか?
終盤の金管も高域も荒れずに通過。
第3楽章はさらさらした音楽だが、フレーズごとの表情が誠に繊細。
終楽章はじっくりスタート。
強弱を明確に内に秘めた意志をメラメラと燃えあがらせている。
6:20のフガートからテンポをぐっと落として見せるなど衒いがあるが
次なる加速に備える仕掛けだ。この仕掛けは終結でも行われる。
たっぷり間をとってエネルギーを蓄積し最後の最後にアッチェレランド。
しかし轟音にならない洗練がこの人らしい。
この曲にはロシアのコテコテさよりも儚い夢を見させてくれる演奏が
好きなので洗練は悪くない。
自分の個性の刻印を高い次元でこのデビュー盤で成し遂げたMTTは凄い。

11:28  10:47  8:07  13:48   計 44:10
演奏  S   録音 91点

コメント

安曇野さん。ご無沙汰です。NHKの「おひさま」もラストスパートですね。久しぶりにHP拝見。私もこの盤が一番と思います。北国での冬の日の幻想は、このようなサラっとしたもと思います。ボルシチのコテコテのメロディではなく、すっと寄ってきて去っていく幻影であるでしょう。さすがに安曇野さん。応援しています。
北の火薬庫さん、ご無沙汰です。
蕎麦の花も終わり、秋の味覚が本格化する時期ですね。
涼しくなると、音楽の季節でもあります。
今年は色々ありますが、
夜長に音楽を聴ける幸せに感謝です。
No title
私もこの演奏は、非常にご贔屓にしております。MTTのセンスの良さを感じますよね。
因みに、この頃のボストン饗のピッチが、幾分高く感じるのは私だけでしょうか(ヨッフムのジュピターでも高弦が心地良くキラキラしているような気が)?
あともう一つついでに。
実は私の一番のご贔屓は、秋山和慶/札幌交響楽団のCDです。良いですよ。
チャイコの1番
パー110様
色々な感想ありがとうございます。
私はチャイコフスキーの第1番を愛聴しています。
その中でもMTTは初々しい感覚で好きです。
ボストン響のピッチですか?
まあ、そういえば小澤のマーラーの「巨人」も
キラキラしていた印象はありますね。

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