クラシックCD聴き比べ ~ Classic CD Memos ~

クラシック音楽のCDを中心に演奏者への敬意を込めて、つたないメモを書いています。

アッテルベリ ホルン協奏曲

2011.08.22 (Mon)
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クルト・アッテルベリ(1887-1974)はスウェーデンの西海岸エーテボリに生まれた。
彼の経歴は面白く、10歳のころからチェロの勉強をしながらも、
20歳でストックホルムの工科大学に入学すると同時に音楽院にも入り作曲も学んでいる。
卒業後は特許局に就職すると同時に作曲・指揮も始めている。
要は特許と作曲の三足?のわらじである。

彼の音楽は確かに分かりやすい調性音楽で素人くさい面も多分にあるため
今日的評価では難しいのだろうが、素朴でロマンティックで時に剛毅であったりもする。

大阪万博の4年後(関係ないが)に87歳で亡くなるまで9曲の交響曲を含む60曲余りを作曲。
スウェーデン著作権協会の設立も行うなど独特活躍をした。
アッテルベリのホルン協奏曲は彼が40歳の1926年に書かれた。
この曲は甘美な曲想とは反対にホルン奏者にとてつもない力量を要求するため
なかなか実演ではめぐり合うことができない。

第1楽章は勇壮と抒情性が同時に試され、終始ホルンが鳴りリードする。
体力的にも技術的にも骨の折れる楽章だが、聴いている方はそれほどと
感じないのではないだろうか?
音楽はダサさと隣り合わせの質実なかっこよさがある。
第2楽章は多分この楽章を聴いた人全てがとろけてしまうことになる。
私もその一人。
彼の書いた音楽の中で一番美しい。
このアダージョは北欧の夜の雰囲気。
通奏の弦にのり、ホルンが闇の中を流れるような銀河のような広大な主題を提示。
ピアノが瞬く星の音をつける。ホルンの持続音が勝負だ。
第3楽章は単純でリズミックな明るい音楽。

① アッテルベリsym3ホルン    ② アッテルベリホルン

この曲のCDで保有しているのは、
①リンダー(ホルン)、オスカンプ/エーテボリ交響楽団(80、CAPRICE)盤
②ヘルマンソン(ホルン)、イプシェル/ウメアシンフォニエッタ(87、BIS)盤
ホルンのテクニック的には後者の方が優れているような気もするが
(とくに終楽章の前者は速いパッセージや持続音が危うい)、
イエーテボリホールの素敵な音響を纏いオケのスケール感も素晴らしい前者が好きだ。
BIS盤はユンセレ教会で美しいが比較的こじんまりした音楽である。

①6:50  7:10  4:55  計 18:55  演奏A(好) 録音88点
②7:28  8:11  4:28  計 20:07  演奏A   録音90点

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