クラシックCD聴き比べ ~ Classic CD Memos ~

クラシック音楽のCDを中心に演奏者への敬意を込めて、つたないメモを書いています。

ニールセン 交響曲第4番 デイヴィス(10)

2011.04.17 (Sun)
デイヴィスニールセン45
デイヴィス/ロンドン交響楽団(10、LSOLive)は嵐のように速い。
この曲の保有は30盤くらいだがトータル時間が最も短く31分21秒。
(因みに楽章ごとの最短ラップは第1楽章は当盤、第2楽章はメータ、
第3楽章はギブソン、第4楽章はベルグルンド)。

演奏内容は筋肉質で激しくとても83歳の「老人」の音楽とは思えない。
そしてデイヴィスが言うとおり
「ニールセンは強迫観念にとり憑かれていて、本当に執拗なのです…
シベリウスよりはるかにずっと狂気を孕んでいるのです」という言葉そのものの演奏だ。

録音はバービカンセンターでいつも通りややデットで密な音場で広がりに欠けるが
慣れてしまえばこの引き締まり感はよい。フォルテでも崩れなく音の塊が迫る。

第1楽章は先述の通り猛烈なスピードで一貫する。ザクザクした弦に金管が乗っかり駆け巡る。
デイヴィスの音楽らしく速くても音が軽くなくヘヴィー級なところが凄い。
ロンドン響は豪奏する。デイヴィスはいつもの唸りを伴い音楽は疾風怒濤。
第2楽章も叙情的でなく音が粒立つ。緊迫感がある。
第3楽章はティンパニの強固な打ち込みに対抗して弦が極めて意志的な訴え。
終楽章はスリル満点。
ハイスピードの二台のダンプカーが爆音を立て砂埃を巻き上げながら荒野を驀進。
ティンパニは雷鳴のように左右に轟く。これだけの強打の連続では体力がいるはずだ。
終結ではカラヤンやバーンスタインのような巨匠的大団円は避け、
音を切り詰め直線的に轟音の中終了。

冒頭から終結まで唖然茫然としているうちに終わった。
壮絶な困難(嵐、そして震災・津波ともいえる)の中にも
「生きるための消し去り難い意志」「人間の意志は滅ぼしえざるものであること」
をこの演奏は訴えかける。

9:56  4:31  8:37  8:17   計 31:21
演奏  嵐   録音 92点

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