クラシックCD聴き比べ ~ Classic CD Memos ~

クラシック音楽のCDを中心に演奏者への敬意を込めて、つたないメモを書いています。

マーラー 交響曲第9番 ラトル(93)

2011.01.30 (Sun)
ラトルマラ-9
ラトル/ウィーンPO(93、EMI)はウィーンの定期演奏会初登場の演目。
それでマーラーの第9番をやるのだ。
しかもいきなりヴァイオリン群の両翼配置を要求している。
録音はムジークフェライン大ホールでのライブ。
低域からうまく捉えられている(少しブーストしている?)がヌケの悪さがややある。
とくに太鼓を伴うオケの全奏では濁り感あり。

第1楽章冒頭から仄かに立ち上る頽廃の雰囲気はウィーンならではの音だ。
このままウィーンに任せるのかと思いきやラトルは結構積極的に表情を作る。
これがロンドンあたりのオケなら作為が目立ちすぎる結果になったかもしれないが
オケが中和しているところもある。ただ、音楽全体が太いうねりを持って
響くというより頭で事前に考えたことの再現という感がどうしても出てしまう。
第2楽章は弦の掛け合いが両翼配置のために通常とは違う方向から聴こえるが
どうも弦が濁って聴こえる。アクセントは激しいものではない。
それにしてもここで聴こえるウィーンのそれぞれの音は独特なコクがある。
第3楽章はラトルがベルリンとのデビューで見せたような勢いや激しさは無く、
視線はクールで客観性を持つ。ただ、終結の追い込みは凄い。
終楽章へはほぼアタッカで入り第3楽章の騒音を自ら落ち着かせる。
テンポは遅くないがしっかり歌う。録音のせいか暖かいのだが清冽ではない。
なんとなくこの楽章は前半が雑然とした感じを受けるが
後半の終息に向かっては俄然美しくなる。
曲ができすぎなのかもしれないし、ウィーンがやはり素晴らしい。
拍手が入っていないのも良い。

27:47  15:38  12:50  24:48   計 81:03
演奏  A   録音 91点

コメント


管理者のみに表示

トラックバック