クラシックCD聴き比べ ~ Classic CD Memos ~

クラシック音楽のCDを中心に演奏者への敬意を込めて、つたないメモを書いています。

マーラー 交響曲第8番 ヤルヴィ(94)

2011.01.28 (Fri)
BIS-CD-700.jpeg
ヤルヴィ/エーテボリ交響楽団(94,BIS)は発売時CD1枚に収まっていたので驚いた。
70分を切る唯一の保有盤。凝縮された演奏も充実している。
録音はエーテボリのオペラハウスでのライブ。制約条件の中では巧く録れている。
マスで細部の強調は無いがスケール感もある。

第1部冒頭を聴くとおっ速いな、勢いがあるなと感じる。
ネーメは時として大交響曲で快速運転をする。
たとえばショスタコーヴィッチの交響曲第7番もえらく速くさっさかやっていた。
最初は違和感を感じるのだが、その流れに馴染むと逆に非常な説得感を持ったものだ。
かくしてこの曲もそうだ。そもそも拡散傾向にあるこの曲の密度を高めるには
テンポを速めるのが端的に効果的(とくに第2部は)。
速いところは紋切り型のような表情も見せるが、ネーメは一本調子でなく
収まる所は落ち着いた表情も混ぜる。
しかして終結に至る一途な突進は素晴らしい。
第二部については通常の演奏より10分程度短い。
もしこの章をゆっくり堪能しようとするならばこの演奏では絶対物足りない。
行間は圧縮されゆとりがあまりにもないからだ。
しかし速い流れに乗ってしまうとこんなものかと快適に感じる。
私はこの第8番の歌詞の内容についてあまりにも支離滅裂なので
ついていけないことがあるがそうした場合はこの演奏が都合いい。
オペラではなく音楽を中心に聴かせてくれるからだ。
しかもライブらしく終盤5分はじっくり腰を落として盛り上げてくれる。
オケも熱演だ。
最後の大太鼓が打たれた後、しばし沈黙があり拍手が盛り上がる様子も素晴らしい。
感動。

20:18  49:38   計 69:56
演奏 速A+   録音 91点

コメント


管理者のみに表示

トラックバック