クラシックCD聴き比べ ~ Classic CD Memos ~

クラシック音楽のCDを中心に演奏者への敬意を込めて、つたないメモを書いています。

シベリウス ヴァイオリン協奏曲 ムター(95)

2010.12.28 (Tue)
ムターシベ
ムター/プレヴィン/ドレスデンシュターツカペレ(95、DG)は気迫を感じる。
いや凄味すら感じる。
録音はルカス教会でヴァイオリンが中央にしっかり定位しやや大きいが良好。
第1楽章の冒頭は不思議なささくれた音と思いきやノンヴィヴラートで切り込んでくる。
美音で勝負でないという意思表示。ヴァイオリンの決然とした浪漫と
オケも硬いティンパニを先導に強固な姿勢。大物がガップリ四つに組んだ真摯な演奏。
このような演奏はやや時代ががっていて最近ではあまり聞かない。
北欧の演奏とも違う。でもこの曲に感じたまま真正面からぶつかる姿勢には
好感が持てるし有無を言わせぬ説得力もある。
第2楽章も美しいというよりもっと積極的なものを持ちこむ。
ヴァイオリンの音が崩れるのも構いはしない。
終楽章もヴァイオリンの気迫が凄い。力で押し通すのでなく表情は千変万化。
女王も貫禄を見せつける。
ただこの演奏の白眉はやはり第1楽章だ。

なお、このヴァイオリニストはこの録音の年にパートナーを亡くし
2人の子供抱えての活動に入ったころだったが、
プレヴィンとは7年後2002年に結婚し06年に離婚した(離婚時77歳と43歳)。

15:55  8:26  7:15   計 31:36
演奏  A+鬼   録音 92点

コメント

ムター盤素晴らしいと思います。
安曇野さん、はじめまして。
聴き比べ いつも楽しみに読ませていただいています。
安曇野さんの圧倒的な聴取量、網羅的・計画的なブログ設計、納得の記事内容に敬服するばかりです。とくに、演奏評価を分かりやすく段階+漢字一文字表記されているのが、CD購入の参考になり、重宝させていただいております。

さて、安曇野さんに比ぶべくもないのですが、私もシベコンの聴き比べ(私の場合、女性Vn奏者に限りました。)推進中です。
そしてこのムター盤、私も、一楽章の感興においてトップに置きたいと思っていたものです。
よろしければ、過去記事ですが、トラックバックをお許しいただけますれば。
garjyuさんありがとうございます。
早速ブログ拝見させていただきました。
ムター盤の鋭い分析、私も何かほっとしました。
好き嫌いはあるかもしれませんが名演ですよね。
garjyuさんの他の記事も参考にさせてもらいます。

管理者のみに表示

トラックバック

さすがムター、気迫十分。魅せます、聴かせます。