クラシックCD聴き比べ ~ Classic CD Memos ~

クラシック音楽のCDを中心に演奏者への敬意を込めて、つたないメモを書いています。

シベリウス 交響曲第2番 カム(82)

2010.12.27 (Mon)
kamu シベ2tdk
カム/ヘルシンキPO(82、TDK)、指揮者はカラヤンコンクールで優勝して70年に
ベルリンフィルとこの曲をご褒美録音していた。当時の録音は47分かけたスケールの
大きなものだったが今回は4分ほど短くなっている。全体には表現がより自然で
引き締まっている。これはオケの特性の違いにも由来しよう。しかし、指揮者に
気負いがなくなり、自分本来の音楽で勝負できる自信がついたという点が一番だろう。

録音は大阪フェスティバルホールで併録のフィンアランディアの演奏会場の
東京厚生年金会館より豊かな響きをもたらす。
30年近く前の放送用音源だが明瞭でいい音。

第1楽章から聴いていてスッと音楽が入ってくる。
カムという人は大芝居を打って聴衆を唸らせるような指揮者ではない。
ゆえに地味で人気がないのも分かる。しかし、シベリウスではこれがいいのだ。
第2楽章も静と動が一定の荒々しさの中で行きつする。
旧盤は非常にゆったりした流れだがこちらはもっと流れる。
後半2楽章も単に手慣れて流すのでなく、力強く自然な抑揚がつく。
オケの洗練度合いはベルリンフィルの方が圧倒的だが、シベリウスの場合
ゴージャスな響きが似合うわけではない。素朴な粗さの中に北欧の風が吹く。
これは練習や技術によって達成できるものでない。
何がどう凄いという感想は持てないが、じわっと拡がる感慨をもたらす。
またしても「本場物」という言葉を使わざるを得ない。
聴衆の感激の拍手も頷ける。
併録の「フィンアrンディア」も速いテンポ力強い名演。

9:23  13:58  6:07  14:02  計 43:30
演奏  A+   録音 88点

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