クラシックCD聴き比べ ~ Classic CD Memos ~

クラシック音楽のCDを中心に演奏者への敬意を込めて、つたないメモを書いています。

マーラー 交響曲第6番 ラトル(87)

2010.12.17 (Fri)
ラトルBPOマーラー6
ラトル/ベルリンPO(87、BPO)はベルリンフィル自主制作の
『IM TAKT DER ZEIT(時代のタクト)』シリーズからの一枚。
ラトルのベルリンフィルのデビューコンサートライブ(11月14,15日から編集)。
ラトルはこの2年後、EMIの全集に含まれるバーミンガム響とのレコーディングが
あるが演奏はかなり違う。

この演奏、「激烈」の一言に尽きる。
バーミンガムとの録音が87分だが、こちらは全楽章速く79分。
これでもわかるように若武者のように一途に切れ込んでいく。
情念のドロドロよりは、とにかく突進。音符が詰まるとその傾向に拍車がかかる。
しかもオケがベルリンだけに荒っぽいラトルの棒にも豪快に反応し凄い音を出す。
特に両端楽章の猛烈な勢いは驚かんばかり。ありとあらゆる物をなぎ倒し破壊しつく。
その後、ベルリンのシェフになってからのこのコンビのマーラーは
比較的おとなしくなってしまっているが、この演奏は全く別物だ。
因みにラトルは第2楽章にアンダンテ、第3楽章にスケルツォを持ってきている。
(マーラー協会がこの順序を正式なものとしたのが03年だから
 ラトルは相当早い時期に、しかもベルリンデビュー演奏会で実行している!)
アンダンテでは呼吸感や美しさや表出が今ひとつだがひたむきな感触はある。
スケルッオは物々しい雰囲気が漂う。
この演奏を聴いて、深みが足りないなどと言うなかれ。
若干32歳の男が自分の刻印もしっかり残しながら天下のベルリンをここまで
振り回したのはやはり驚異と言うしかない。
よって、彼は2002年にアバドの後をついで芸術監督になる。

録音はベルリンフィルハーモニーの本拠地で生々しく
(右から聞こえる低弦がゴリゴリ近接して鳴る)、EMIのスタジオ録音を上回る。
拍手はないがライブの熱気は伝わる。

23:17  15:09  12:24  28:37 計 79:27
演奏  激A   録音 91点

コメント

FMで聴きました
しかし、アンダンテ⇒スケルッオはいただけません。
アバドもベルリン・フィルとの2度目の録音でこの順序に変えましたが
「新しいものに目移りする」節操の無さを露呈しただけでした。
ラトルのように、最初からこうしている人の方が信じられる?

管理者のみに表示

トラックバック