クラシックCD聴き比べ ~ Classic CD Memos ~

演奏者への敬意を込めて、つたないメモを書いています。

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ベートーヴェン ピアノ協奏曲第1番 ロール(95)

2017.06.06 (Tue)
pcon15ロール
ロール(p)/シェリー/ロイヤルフィル(95、RPO)は密かな愛聴盤。
速めのテンポで軽やかで粒立ちよく実に気持ちがいい。
英国コンビらしくノーブルで表情に気負った癖がないのもいい。

ロール(Michael Roll 1946~)はイギリスのピアニストで17歳にしてリーズ国際
ピアノ・コンクールの覇者となった(1963年2位はクライネフ)。
因みにこのコンクールはルプー(69年)ペライア(72年)が第1位、内田光子(75年)が
第2位などになっている。
この人の両親はウィーン出身だがユダヤ系のため英国に来たのだろうか。
そんな由来もあってか独墺物を中心演目にしてきたが、近時は教鞭をとっている。
マイケルロール

また本盤の英国の指揮者のシェリー(Howard Shelley 1950~)自身高名なピアニストで
ひょっとするとロールよりも沢山ピアノのCDが出ているのではないか。
しかしここでは完全にサポートに回いい指揮ぶり。
Howard-Shelley.jpg

第1楽章冒頭の序奏を聴くと刈り込まれたオケが爽やかでよい予感。
そしてピアノの登場。
颯爽としたテンポで転がる。ハイテクで全くもたつくことない。
軽快なのだがフレーズごとの表情はきっちりで単調ではない。

第2楽章は朝の音楽。空気感が澄んでいてピアノが凛としている。

第3楽章いきなり飛び出すピアノの多彩な表現を聴いただけで
この人は只者ではないと思う。ロンド・アレグロの中の一瞬の隙に陰影。
2:31から始まるラテン音楽『Tico Tico No Fuba ティコ・ティコ・ノ・フバー』も
ふざけすぎないがノリがいい。
(ティコティコは⇒こちらで試聴
終結に行くに従いオケも好調。

録音はC.T.S. Studios, Londonでのセッション。
このロイヤルフィルシリーズで好録音を連発している場所。
抜けよく響きの塩梅もよい。ピアノもキラキラ綺麗。

13:46  11:12  8:23   計 33:21
演奏   S    録音  94点
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