クラシックCD聴き比べ ~ Classic CD Memos ~

演奏者への敬意を込めて、つたないメモを書いています。

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ベートーヴェン 交響曲第7番 ヨッフム(79)

2017.05.09 (Tue)
ヨッフム全集2
ヨッフム/ロンドン交響楽団(79、EMI)は実は面白い。楽しい。
ヨッフム(1902~87)3度目のベト全から。

ドレスデンとのブルックナーは結構好き勝手にいじっていたヨッフム。
このベートーヴェンは旧式規範的な演奏で安心して聴ける、と思っていた。
事実、ロンドン響から低重心の響きを引き出し、
45分という保有盤最長クラスの演奏時間でどっしり。

しかし今回改めて聴いてちょいちょいヨッフムがいじっていることが
判明し嬉しくなった。

第1楽章聴いていると真面目平凡と思っていると
隙を見てちょっぴり溜めを見せたり、数小節だけ駆け足にしたり。
それが楽曲の必然というほどのことは無く遊びのよう。
『気づきました?』とヨッフムのニヤリ。

第2楽章も10分に届きそうな遅いテンポで左右の弦の掛け合いを
これでもかというほどに見せつける。しつこいほど。
そしてここでも遊びを持ち込む。
真剣に聴いてないと分からない勝手気まま。

第3楽章もヨッフムのニヤリを探す、が見つからず。

第4楽章はアタッカで入るように編集されているが
それが必要なほど演奏は最初燃えたぎっていない。
シンフォニックで響きはとにかく立派。ご丁寧にリピートしてくれる。
しかし徐々にビールの酔いが回ってくる。
ラッパの響きがめちゃ明るい。大らかな解放感がある。
終結にかけて弦の悪戯、管の突出は聴きもの。
最後は祝祭気分。この指揮者のミュンヘン気質を感じた。
学者風の外見だが、ヨッフム爺さん侮れず。
Jochum-Eugen.jpg
録音はキングスウェイホールでのセッション。
アナログ完成期なのだが、潤いや奥行きはもう一歩。
全体のバランスはよい。

15:05  9:46  10:47  9:17   計 44:55
演奏   A   録音  89点

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