クラシックCD聴き比べ ~ Classic CD Memos ~

クラシック音楽のCDを中心に演奏者への敬意を込めて、つたないメモを書いています。

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ベートーヴェン 交響曲第7番 クライバー(82)

2017.05.07 (Sun)
クライバー71982
クライバー/バイエルン国立歌劇場管弦楽団(82、ORFEO)は
怒涛の演奏。

このライブは親交のあったベームの「追悼演奏会」のもので
プログラムはベートーヴェンの第4番と第7番。
前者はLP時代に発売され吃驚仰天したのが懐かしい。
第4番という曲の像を全く変えた歴史的記録だった。

一方この第7番はなぜかずっと発売されず
クライバー(1930~2004年)の没後2006年に突如SACDで発売された。
DGのセッション録音とは似て非なる、というか違う雰囲気を持つ。

ウィーンフィルとは82年に第4番の練習中に意見が衝突し一時関係を
断ってしまう。やはりこのオケには譲れない一線というのがあるのだろう。
当盤を聴くとDG76年盤は指揮者:オケ=5:5だったと感じる。

一方こちらは略カルロスの世界。
第1楽章冒頭から緊張感が漂う。
(指揮者の登場時点で前曲の興奮醒めやらぬ聴衆から歓声が上がる)
DG盤のような綺麗な音ではないし演奏上の瑕疵はあるが凝縮力が凄い。
序奏の段階で既に音楽が畝っている。
音が強まる時に加速をかけ弱まると減速する。
主部に入ってからも力感が漲り結部での叩きつけるティンパニは強固。

第2楽章もアレグレットを守りながら圧が強い。
最後のピチカートは印象的。

第3楽章も張りのある音楽が続く。

終楽章はアタッカ。楽員が急いで楽譜をめくる音が聞こえ怒涛の進軍開始。
「バッカスの饗宴」という言葉をこれほど体現した演奏は無いだろう。
後半にかけての熱風はCDでも伝わる。
終結は「クライバー・アッチェレランド」ともいうべき独自の高揚を見せる。
そして演奏終了時の拍手が面白い。
あっけにとられた聴衆が徐々正気に戻り大喝采。

録音はミュンヘンの国立劇場での真性ライブ。
nationaltheater.jpg
アナログ収録でマイクの制約もあり、
セッションの明晰さは無いが空気感は伝わる。

11:28  8:09  8:23  6:26   計 34:26
演奏   S    録音  87点
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