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- 2017/04/06 : ベートーヴェン 交響曲第7番 バーンスタイン(58) (Beethoven Sym7)
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2017.04.06 (Thu)

バーンスタイン/ニューヨークフィル(58、SONY)は巨大な音響だが残念。
この一年前、ボストン響とやった同曲のライブ盤(モノ)の記録があるが
それとは全く違う演奏になってしまった。
ボストンとは猛烈なスピードで突っ込んでくる若々しい激しい演奏なのに、
この58年盤はどうしたことか非常に中途半端な安定路線。
この時期のバーンスタインは多少の粗っぽさはあってもイキの良さが
身上だったはず。残念ながらここでは不発。
ベートーヴェンのセッション録音とあって身構えたのか。
再録音の64年盤では反復指定を守るのでのでこの演奏より長いが、
その部分を除けばこちらの方が遅いくらい。
同年にワルター/コロンビア響が同じレーベルに録音しているが
終楽章などワルターの方が速くまだ覇気がある。
勿論オケの厚みはNYPが上回るが何ともラフだ。
セルのように緻密なニュアンスで聴かせるタイプとは違い、
バーンスタインは勢いと情動の揺さぶりがウリ。
期待が大きいので難癖をつけてしまったが、第2楽章は特徴的。
ステレオ時代の幕開けということか、弦の左右の執拗な掛け合いを
強調しこの楽曲を分析的に聴かせる。ここはバーンスタイン。
なお、ニューヨークは立派でソロは流石に巧い。
録音はNY・ブルックリンはセント・ジョージホテルでのセッション。
この時期にしては鮮度があるが響きが多く奥の楽器の分離が不明確。
ティンパニなどもやもやの中にある。
木管など派綺麗だしステレオ感はあるが、64年盤の方がヒス量も含めて改善。
12:27 9:43 8:23 7:27 計 38:00
演奏 B+ 録音 86点
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