クラシックCD聴き比べ ~ Classic CD Memos ~

演奏者への敬意を込めて、つたないメモを書いています。

Brahms Sym3 の記事一覧

ブラームス 交響曲第3番 チェリビダッケ(79)

2008.12.31 (Wed)
チェリビダッケ/ミュンヘンフィル(79)はEMI盤だがチェリのブラームスにしては勢いが
あると思ったらミュンヘンの主席に就任したばかりの79年のライブだった。
シュトゥットガルトとのDG盤が76年であるから演奏様式はそちらに近い(演奏時間も)。
録音はヘラクレスザールで響きは大きい。フォルテで高域がやや尖るが
この頃のライブとしては優秀。
第1楽章はリピート無しで10分を切る。チェリとしてはストレートで荒々しい表現。
第2楽章は一転チェリ独自の世界。保有盤中もっともゆったりとした部類。
終結部で弱音から粘り腰でクライマックスを形成しその後スーッと力を抜き
夜のしじまを漂うあたりは彼ならではの世界。
第3楽章は弱音を大切にしながらも必要以上に粘らず儚さを演出する。
下を向く脱力させた音が印象的。
終楽章はスケール大きな響きでもだえる。終結部は大きな息遣いでゆっくり。
拍手が入るがもう少し余韻があればよかった。

9:58  10:40  6:50  9:52  計 37:20
演奏  A  録音 89点



ブラームス 交響曲第3番 フルトヴェングラー(54)

2008.12.31 (Wed)
フルトヴェングラー/ベルリンフィル(54)にはティタニア・パラストでの4月27日のライブ(DG)も
あるがこれは5月14日トリノでの演奏旅行中のライブ(Thara)。
録音は54年にしてはやや貧弱か。
第1楽章冒頭は情けない音で始まるがその後は情熱的に歌う。
後半にかけてパッションの高まりを感じる。
第2楽章は弦のヴィブラートがレトロで懐かしい。10分以上かけた遅いテンポでロマンティック。
咳が邪魔。しかしテンポが速くてもクラウス/ウィーンのほうがよほど甘く上品。
ここら辺はオケの差というしかない
。第3楽章も待ってましたというほど少しやりすぎなくらいなロマンティックな表現。
ここまで行くとちょっとどうか。
終楽章も劇性が強い。緩急をつけメリハリがある。面白いとは思うが。音がもう少し良ければ・・・。

10:53  10:18  6:43  10:06  計 38:00
演奏  A-  録音 72点 


ブラームス 交響曲第3番 シェルヘン(62)

2008.12.31 (Wed)
シェルヘン/スイス・イタリア語放送管弦楽団(62)はなぜか「Great Concertos
(DOCUMENTSレーベルの格安10枚組)」に紛れ込んでいた演奏。
もともとエルミタージュ(後のアウラ)・レーベルで発売されていた音源を集めたもの。
録音はルガノでのライブ。モノラルでやや遠くDレンジ狭いラジオ用か。ホールトーンあり。
オケのレベルはやや怪しい。
第1楽章はかなり速いテンポでさっさか過ぎる。粗いだけでシェルヘンならではの
期待したような特色が今ひとつない。
第2楽章は一転相当遅い。10分かけるが前楽章よりこの楽章が長い演奏は
他にチェリビダッケくらい。不健康な夜の情景。
ゆったりのっそりの歩みでこちらの楽章はかなり特徴的。
第3楽章は平均的なテンポながら主情的によく歌う。
終楽章は悠然としたテンポ。粘っこい。リズムは重くどんどん沈み込む。
物事が解決しないまま暗く終結。
結構盛大な拍手。録音・オケがよければ更に面白く聴けたろう。

9:12  10:24  5:52  9:51  計 35:19
演奏  B+  録音 78点

ブラームス 交響曲第3番 バティス(98)

2008.12.31 (Wed)
バティス/メキシコ州立交響楽団(98)は歯切れ抜群!?のブラ3。
オケの音は粗雑だが録音自体は聴きやすい。
第1楽章は例によって行進曲的で第1音にアクセントがありスカスカ進む。
この曲をこのような演奏で聴く必然性を考えると甚だ疑問にはなる。
第2楽章にも夜の雰囲気はなく熱帯雨林。
第3楽章30秒ほどすると花火の音?竹を割ったような演奏。む?1分過ぎでも連続打ち上げ花火。
ロマンティックな音楽にカーニバルの花火。オイオイ!
終楽章は8分そこその演奏。弾む勢いがある。アクセントがきつい。指揮台の音。

11:22  8:50  6:38  8:02  計 34:52
演奏  爆B  録音 90点

ブラームス 交響曲第3番 小澤(91)

2008.12.31 (Wed)
小澤/サイトウ・キネン・オーケストラ(91)は前半抑制された美学が前面に出るが
後半にはどんどん熱くなる。彼のブラームス全般に共通するのは、ドイツ的重厚さでなく
一見淡白な中に情感を盛り込むこと。録音はオランダ・ナイメヘンでこのコンビの
欧州ツアーで行われたが、温もりのある音。
第1楽章の冒頭の響きも荒々しくなく乗り切り流麗に進める。たおやかでラインの流れに
着想を得たといわれるのも頷ける。ただし少し淡白かな。
第2楽章は前楽章以上にさらさらいく。保有盤の中でもかなり速い部類。
ただし、情感は盛り込んでおりモーツァルト的に疾風する哀しみを織り込んでいるのかもしれない。
第3楽章は小澤にしては良く歌っている。抑えても湧き出す感情が美しい。
終楽章は熱い。小澤もうなる。テンポは安定しているが低域の弦や金管が結構力強い。
怒涛が収まるととたんに端正になり終わる。

13:16  7:51  6:19  9:27  計 36:53
演奏  A  録音 90点

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