クラシックCD聴き比べ ~ Classic CD Memos ~

演奏者への敬意を込めて、つたないメモを書いています。

Stenhammar Sym2 の記事一覧

ステンハンマル 交響曲第2番 ヴェステルベリ(78)

2013.01.29 (Tue)
ステンハマーウエスtル
ヴェステリベリ/ストックホルムフィル(78、caprice)は今でもこの曲の最高峰。
私が最初のこの曲に接したのはこの盤(LP)。
シベリウス以外にもこれほど充実した北欧の交響曲があるのだとびっくりした。
当時はほとんど情報がなかった作曲家。
でも最初に演奏・録音ともに素晴らしいこの盤に出会えたのは幸せなことだった。
1915年完成のこの曲は当時からすれば既に古い様式で作曲されたのだが、
今の時代に聴くには関係のない話だ。
曲が心に訴えかければ作曲当時の先進性はどうでもよい。

録音はストックホルムコンサートホールでのセッションでのアナログ録音。
木質の響きでスケール感もありバランスの良い優秀録音でこの曲の鑑賞にプラス。

第1楽章いきなり始まる第1主題の提示がカッコいいが森の中に響くような
落ち着きがある。主題が次に移る際の音がスッと静まりかえる部分がいかにも北欧。
(この余韻がネーメ・ヤルヴィには欠けるのだがパーヴォは見事に表出)
雄渾に盛り上がる場面でも決して力任せにしない。
ストックホルムフィルの分厚い音がベースにあり実に安定感ある。
北欧の自然とそこに生きる民の歌が交錯。

第2楽章はたっぷり歌いながらも、粘着質にならず、清らか。

第3楽章は民族調の舞曲。ドヴォルザークのそれに通じるが北欧っぽい。
この独特の色調ははまさに本場物。
この指揮者は場面の切り替え時に寂しい表情をちゃんと見せて
しんみり感を出してくれる。何とノスタルジックなことか。

終楽章の出だしは好きだ。強い動機が森に木霊する。そのエコーが素晴らしい。
それが一段落する2分半から冒頭楽章の主題に連関したテーマでフーガが始まる。
このオケの低弦はやはり素晴らしい。温かく逞しく包み込んでくれる。
弦の掛け合いを基本に音楽は勢いと厚みを増す。
ここら辺はシベリウスというよりブルックナーに通じるサウンド。
中間部で木管でテーマを再現しながら寂しげな表情を落とすが
再度立ち上がり壮大な終結に持ち込む展開が素晴らしい。
過去の主題が回帰し懐かしさもいっぱいに結ぶ。
なんていい曲なんだ。
なんでもっと演奏されないのか。不思議で仕方ない。

12:50  9:35  7:55  16:22   計 46:42
演奏  S   録音 91点
 | HOME |