クラシックCD聴き比べ ~ Classic CD Memos ~

クラシック音楽のCDを中心に演奏者への敬意を込めて、つたないメモを書いています。

Mendelssohn Sym4 の記事一覧

メンデルスゾーン 交響曲第4番 プレヴィン(76)

2016.06.14 (Tue)
プレヴィンイタリア
プレヴィン/ロンドン交響楽団(76、EMI)は中庸。
録音もやや古くなったとなるとアドヴァンテージは難しい。
演奏は悪くない。整っている。
が何か面白みがあるかというとそうとも言えず。
録音の新しい、鮮度の高い演奏が出てきている今となっては分が悪い。

プレヴィンという当時は「ジャズ・ピアニストからクラシックの世界に入った」
という枕詞がついていて、演奏はどんなにSWINGしてるのだろう、と
期待するのだが実際はそんなことを感じさせる演奏はほとんど記憶にない。
むしろ中立もしくはやや保守という印象がある。
バーンスタインの方がよほど無茶をやったりしていた。
André_Previn_1976

なお、この盤は「フィンがルの洞窟」「ルイ・ブラス」「真夏の世の夢」の
序曲が併録だがこちらの方が魅力的に聴こえた。

録音はキングスウェイ・ホールではないか。
サウンドは当時のEMIの平均水準。
鮮度・フォーカス少し甘く、弦の高域は少し厳しい。
量感は少なくやや平板ななのもEMI。

10:41  6:10  6:21  5:50   計 29:02
演奏   A-    録音  86点

メンデルスゾーン 交響曲第4番 チェリビダッケ(53)

2016.06.08 (Wed)
celibidacheメン4
チェリビダッケ/ベルリンフィル(53、EMI)は今一つ満たされない。
チェリビダッケ(1912-1996)はどの程度メンデルスゾーンを気に入っていたのか。
「イタリア」は何度か実演で指揮している。
この明るそうで屈折した曲に共感していたのか。
他の交響曲はどうだったのか。
「スコットランド」も恐いもの見たさで覚悟決めて聴いてみたかった。

第1楽章はベルリンフィルの音もあるのだろうがリズムの腰が重い。
丁寧に演奏しているのは分かるが今一つ。

第2楽章はチェリビダッケらしさが出て7分。冒頭より悲哀のムードを漂わせる。
うつむき加減の行進。

第3楽章は結構美しく歌うがどこか重い。

終楽章は指揮者が足をふみならしてリズムをとっている。
ドンドンドンドン。ベルリンの弦の威力を感じる。
しかし、こうして聴いてみるとチェリならばなにかもっと感じさせて
くれたのではないか消化不良感あり。

録音はイエス・キリスト教会でのライブとのこと。
イエスキリスト教会
フルトヴェングラーなどもここでコンサートをやっているから
確かにライブなのであろう。
客席ノイズは感じられないが整然とした拍手はあり。
リマスターで少し低域量感を持たせたように感じる。
人が入っていることもあり、響きは抑えられたウォームトーン。

8:21  7:09  7:38  5:42   計 28:50
演奏   A-   録音  75点

メンデルスゾーン 交響曲第4番 カンテルリ(55)

2016.06.07 (Tue)
メンデルカンテルリ4
カンテルリ/フィルハーモニア管弦楽団(55、EMI)は古典的扱いの中に歌。
非常に繊細な演奏。
カンテルリ(グィド・カンテッリ 1920~56)をトスカニーニの後継として聴くと、
まるで違うことにすぐに気付かされる。

第1楽章はイタリア人らしく弾けるかと思いきやそんなことはない。
淀みなく端正な音楽が鳴る。

第2楽章も同様。アンダンテのリズムを刻みながらインテンポで進む。

第3楽章はこの演奏の白眉かも。
ここまで端正に来たのに突如しなやかな歌に溢れる。
中間部シグナルののホルンはデニス・ブレインだろうか。
極めて印象的にまろやかに鳴る。
デニスブレイン

終楽章は6分をかける。サルタレルロを狂ったよう飛ばすことはない。
几帳面ですらある。音量も抑制されており迫力はない。
しかし、30代半ばでこの落ち着きは如何に。
カラヤンが効果を狙って豪放に攻める場面でもカンテルリはそうしない。
渋い。ぱっと聴くと地味すぎる。
もっと溌剌として欲しい、とも思う。でもこれが彼の音楽性なのだ。
だからこの曲では第3楽章に一番の持ち味が浮き上がる。

録音はキングスウェイ・ホールでのモノラルセッション。
非常に聴きやすく耳が慣れれば音楽に集中できる。
響きは多くなく自然な録音。細部の明瞭度は時代相応。

8:11  6:00  7:00  6:05   計 27:16
演奏   A    録音  78点

メンデルスゾ-ン 交響曲第4番 クリヴィヌ(2006)

2016.06.05 (Sun)
クリヴィヌメン45
クリヴィヌ/ラ・シャンブル・フィル(2006、naïve)は軽々飄々。
ピリオド楽団を率いてさっぱりした透ける音楽。力みはなく突き進む。
もはやピリオドだから、どうしなければというようなことはない。
わざととげとげしかったり、必要以上にぶっきら棒にしない。

ラ・シャンブル・フィルはクリヴィヌが組成したオケ。
メンバー表では1stVn9、2ndVn8、Vo5、Vc5、Cb3が弦+基本2管の構成。
La_Chambre_Philharmonique_20160605222744138.jpg

第1楽章弾ける冒頭。弦の人数が少ないので管が浮かぶ。
低弦を力奏させず明るく軽い。中間部は対向配置が効果的。

第2楽章は木管が古楽的雅を感じさせる部分だが、
そうしたことを強調せずさっぱり。

第3楽章も速めに駆け抜ける。

終楽章は居合を感じスタート。楽器が色々な方向からやってくる。
気迫は感じるが出てくる音に風圧はなくやはり軽い。
一昔前の大軍団で攻めてくる演奏は最早違和感を感じるように
なってしまったのでこの演奏は馴染む。
しかしピリオドオケで言うとマッケラス盤がやはり忘れられない。
あそこには軽さの中に切実なドラマがあった。

録音はパリ・バスティーユオペラ・リベルマン・ザルでのセッション。
salle-de-repetition-liebermann-opera-bastille-2.jpg

オペラ座に付属したスタジオで響きは多くない。
明快な演奏方針をうまく捉えた音だが少し渇いている。
現代オケのような量感は全くない。

10:06  5:26  6:30  5:50   計 27:52
演奏   飄A+     録音 92点

メンデルスゾーン 交響曲第4番 ノリントン(89)

2016.05.28 (Sat)
メンデルノリントン
ノリントン/ロンドン・クラシカル・プレイヤー(89、EMI)は古楽器を活かしている。
このコンビらしい音の減衰の速さは、湿度の少ないこの曲に合致。

ただ、どうしても同時期のマッケラス盤と比べてしまうが、
あちらを聴いた耳で聴くとやはりマッケラスのメリハリ・イキイキ感に
軍配を上げたくなる。
どちらがピリオド奏法に忠実かというとノリントン盤の方だろうが、
こちらとしては愉しい方を選んでしまう。

第1楽章は彼らの特質にもっともフィット。

第2楽章も木管の音色が鄙びた感をうまく出している。

第3楽章は保有盤最速ベース。
モダン楽器のロマンティックな演奏に慣れていると相当違和感が出るだろうが、
この小気味よさも良い。

終楽章はマッケラス盤に比べると単調な感じは残る。
沸き立つ力、エナジーが違うのだ。
ノリントン

録音はアビーロード第1スタジオでのセッション。
2年前に同じ場所で同じような編成で録音されたマッケラス盤と比べると
こちらの方がスケールが小さく伸びが劣る。
ヴァージンの録音陣は時にEMIと被るがこれは違っているのでセンスの違いか。

10:25  5:08  5:34  5:44   計 26:51
演奏   A    録音 90点
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