クラシックCD聴き比べ ~ Classic CD Memos ~

演奏者への敬意を込めて、つたないメモを書いています。

ストラヴィンスキー 火の鳥 N・ヤルヴィ (88)

2008.02.19 (Tue)
ネーメ・ヤルヴィ/ロンドン交響楽団(88)は珍しい1945年版組曲。
1919年版組曲では物足りないが全曲では退屈するという向きにはちょうど良い(構成は末尾)。
鮮烈でロマンティックでメリハリある素晴らしい演奏。
録音は古式ゆかしい教会St Jude on the Hill, Hampstead(下記写真)で行なわれ
豊かな残響がこの曲にぴったりで雰囲気を盛り上げる。
St Jude on the Hill
ヤルヴィはここでは単なる職人でない。
彼の演奏はさっさか片付けようとする紋切り型もあるがこの曲は入魂だ。
「ロンド」や「子守唄」ではぐっとテンポを落としなまめかしく歌う。
一方やや退屈しがちな「序奏」など前半部を爽快に行くなどつぼを心得ている。
「フィナーレ」は最初の弦のトレモロを聞いて鳥肌が立った。
美しい!!
トレモロに絶妙な表情をつける。
雄大に広がる音響の中でフルートが歌いホルン・金管が重なる。
決然とした吹奏と一瞬の間をおいて引っ張る終止音。
なんと素晴らしい演奏なのだ。美しい音なのだ。

因みに1945版は、①序奏 ②火の鳥の踊りと変奏 ③パントマイムⅠ ④火の鳥とイワン王子 ⑤パントマイムⅡ ⑥黄金の果実と戯れる王女たち ⑦パントマイムⅢ ⑧ロンド ⑨カスチェイの凶悪な踊り ⑩子守歌 ⑪フィナーレである。
1919版との違いは③から⑦の追加、打楽器の追加など(同じ2管編成)。


1945年版  計 30:38
演奏  S  録音 94点

コメント

色っぽい
目次でS評価だったのでナクソス・ミュージック・ライブラリーで聴きました。
なんとも色っぽい音ですね・・・こんな「火の鳥」は初めてです。
これは録音の良さも関係してるでしょう。
そして、ここぞという処の迫力も十分です。
ただ、ヴァントのようにフィナーレの音を「区切る」のは好きではありません。
ここだけ減点です。

父ネーメはN響との共演をTVで観て、やはり非凡な指揮者だなと思いました。
そして、パーヴォとの親子関係が羨ましい限りです。
私もこんな父親がほしかった。
ネーメとパーヴォ
この親子の活躍は何ともすごいですね。
N響で同じシーズンに親子で指揮するなんて。
パーヴォは父とは違う音楽づくりをしていますが、
明らかに軌跡を追っていますね。

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